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//各行内でもできるだけ50音順になるように追加してください。
//↓編集用書式サンプル
//:用語|ここに説明。
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*あ行 [#aiueo]

**アガサ・クリスティー [#o45a4aca]

スペシャルルーム家具第8弾「宿命の麻雀卓」内のエピソードにて、ウルスラの口からでたイギリスの小説家の名前。
知っている人も多いと思われる、ユーザー側の現実世界における「ミステリー界の女王」の異名をもって称えられる
[[アガサ・クリスティー>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3]]その人であろう。
彼女の小説に引用されるぐらいに「麻雀はイギリスでは昔から(100年前ぐらい)知られている」の意味。
麻雀について書かれているのは、名探偵ポワロから「アクロイド殺し(アクロイド殺人事件)」であると思われる。この作品は「叙述トリック(信頼できない語り手)」
「事件の記述者(いわゆるワトソン役)が犯人」と言う、それまでにほとんど類を見ない手法であり、叙述トリックが公平か不公平かは世界中で論争になった。
この作品にブチ切れたヴァン・ダインは2年後の1928年に自ら提唱した「ヴァン・ダイン二十則」という推理小説の規則の第2項に
「作中の人物が仕掛けるトリック以外に、作者が読者をペテンにかけるような記述をしてはいけない。(意訳:ワトソン役がミスリードするな)」と書いたほど。

**紫陽花 [#m3b1a599]
 「誰かが不幸になるのを見過ごすような私では、恥ずかしいやら情けないやらで、あなたの隣に立てません」
 「私自身に、そして莉瀬ちゃんと誠実に向き合うために必要なことなんです」(イベント『雨霞む欠過の亡跡』より)

[[火乃渡莉瀬>莉瀬[陽向く逢春]]]に仕えていた莉瀬と同年代の侍女。現在は故人にあたる。フルネームは「鬼橋 紫陽花(きばし あじさい)」(莉瀬曰く「イカつい苗字で本人も好きじゃなかった」とのこと)
『[[春立ち廻る剋蓬星>イベント37_春立ち廻る剋蓬星]]』にて登場した当初は「???」名義で名前が不明だったが『[[雨霞む欠過の亡跡>イベント45_雨霞む欠過の亡跡]]』ラストにて明かされ、
『[[想い錯交する月下揺袖>イベント62_想い錯交する月下揺袖]]』の過去回想では紫陽花名義で登場している。

火乃渡家の分家筋の女性で莉瀬に勝るとも劣らぬ才覚を持つ優秀な術者だが男尊女卑の風潮が根強い火乃渡家では莉瀬同様冷遇されていた。
莉瀬とは子供の頃からの付き合いでお互いをよく知る間柄。主人と従者という立場ではあるものの実際は幼馴染の友人のようなもの。
フィジカルも相当なもので、莉瀬の過去回想では差し入れのお菓子を巡って喧嘩に発展した際は''マウントを取って莉瀬の顔面をボコボコにした''といったバイオレンスな逸話がたびたび出てくる。
さらに『夏夜騒諍する喧噪』では紫陽花のプリンを勝手に食べた莉瀬に対し正座させた足の上に石を置いて拷問、
その後''裸にひん剥いて首輪をつけて庭を散歩させる''羞恥プレイを強いるという過激なおしおきをやらかしたことが領域の影響で他の想索者にバラされた。
&color(Gray){アルマ「……素っ裸で庭散歩とか、何のプレイよ」};
&color(Gray){ジゼル「め、雌犬プレイ……」};

とはいえ火乃渡家ではほぼ唯一といっていい莉瀬の味方であり、莉瀬の人格形成においても非常に大きなウェイトを占める人物。
『雨霞む欠過の亡跡』では紫陽花に纏わる記憶を全て喪失した際には莉瀬が一時的に驕りの強い傲慢な性格へと変質してしまったほど。

ある時、莉瀬と別口の仕事に赴いた際に何らかのトラブルがあり、他の火乃渡の人間の囮にされたことで死亡。
さらに同行していた火乃渡の陰陽師が「俺たちの身代わりになれたのだから、あれには過分な名誉だ」と紫陽花を軽んじる態度を見せたことに莉瀬の怒りが頂点に達し、
その後何が起こったのかは『春立ち廻る剋蓬星』にて語られた通り。

&color(Black,Black){同じ火乃渡の血筋であるヴィーの前例があるため};失想者としての再登場が期待されているが…?
ちなみにエフェクトや術式の口上「冬陽相克、一白水星、涅玄武」といった文言などから実装される場合は水属性の可能性が濃厚。

2022年10月14日からの外伝イベント『[[陽輪に傍咲く四葩>イベント128_陽輪に傍咲く四葩]]』にてついに[[ユニット化>紫陽花[余花の甘雨]]]。影ブリジットをも超える驚異のATK230%の先制攻撃を繰り出す
ボコボコのボコにしてくれる水属性の大和撫子(メリケンサック)。外伝イベントからなので失想者としてではなく過去回想の形をとっている。
&color(,#000000){キャラエピソードは「もし生存してルルイエに所属していたら」のifストーリーとなる。};
**Aファクター(アルファファクター) [#u68877f1]
 ダフネ「ご明察の通り、私は今やAファクターよ。それにふさわしい力も手に入れた」
 (通常クエスト第2部第1章 魔月銀朽「因果に咲く花」ステージ1開始時より)

 ざくろ「因子を取り込んで後天的にAファクターになったのが世界であなただけだと思った?」(同上)

ナコト写本を扱うために調整を受けた強化魔術士。
該当者は[[アイカ・ヴェナティオ>アイカ[白亜の花]]]、齊條ざくろ、ダフネ、ソーカ・ヴェナティオ。

このうちざくろとダフネは後天的なAファクターであることが当人達から明かされているが、
これは逆説的に先天的にAファクターの存在を示唆している思われ、その場合該当するのはアイカとソーカである可能性が高い。
事実アイカ[始まりの絆]におけるカードエピソード「強化魔術師の少女」にてアイカに対し後天的な施術は殆どなかった一方、先天的な何らかの仕込みがあったことを匂わせている。

#region(「因子」の正体(通常クエスト第2部第3章のネタバレ注意),close)
 ナコト写本の唯一の適合者である彼女の因子は、ナコト原書獲得という最終目標のために優れた魔術士の量産を必要とするラヴクラフト財団にとって、
 原書が作り出した術式の子らなどよりも、より大きな可能性を秘めていた。なぜなら、赤井亜紗花の"再現"ならば、人智の及ぶ範囲なのだから。
 (亜紗花[仇花の継珠]カードストーリーより)

 私が亜紗花と適合したのは、彼女が彼女だったから。それ以上の理屈などない。
 だから、財団が他の写本を起動する人間を作り出すことに成功したと聞いても理解できた。
 たったひとつの理屈の上に成り立つ事柄ならば、その理屈ひとつ再現できればいいのだから、ある意味で簡単な話だろう。
 けれど――納得はいかない。とても承服できることではない。そのような行いは、亜紗花という存在を侮辱する行為だ。
 (通常クエスト第2部第1章 魔月銀朽「因果に咲く花」より)

 「ナコト写本を扱うための適正というのは、つまり、どれほど赤井亜紗花という存在に近づけるかなのよ」
 (通常クエスト第2部第3章 想映幻座「夢片の玉座」より)

因子の正体は赤井亜紗花から抽出されたもの。1章時点から仄めかされていたものの明言されたのは3章から。
亜紗花がナコト写本に適合したという事実から逆算し、因子によって対象を赤井亜紗花へ近づけることで強引にナコト写本と適合可能な状態にしたのだと思われる。
ダフネの髪色が変わったのは亜紗花の因子を多く取り込んだ結果によるものか。髪色が亜紗花と同じ赤色であるのはそれだけ亜紗花に近づいた証拠と言える。

#endregion
**異典ユニット [#f1391ff9]
ルーム内のヘルプでは「もう一つの姿」と表現される特定のキャラの別側面と言える特殊なユニット群。
通常の衣装違いとは別の扱いとなっておりカードエピソードはカードリストの右上にある異典のボタンからリストを切り替えることで閲覧出来る。
一方スキル強化の際はオリジナルにあたる通常版や衣装違いと同じ扱いでお互いにスキル強化素材にすることが出来る

[[異典ユニットの始祖にして異典ユニットとしてはイレギュラーな要素が多い約一名>アサカ[ナコト写本]]]を除き、現状は異典イベントにて追加される傾向にある。
また、異典イベント『天魔、月を穿つ』シリーズ以前までに実装された異典ユニットは通常版と異典版で名義が異なっていたが、
『刻亡する黒き黄金』シリーズから登場した異典ユニットは通常版と名義が同一のため「異典○○」とキャラ名の前に付けることで通常版と呼び分けることが多い。
…が、たまに[[異典ルイーズ>ルイーズ[憧れ仰ぐ想煌]]]、[[異典イリーナ>イリーナ[契糾する想瞳]]]のように異典イベントのガチャで実装されたユニットに対して用いられることも。

規格外の魔道書、回祁者として覚醒した失想者、絶望の未来で行き着くところまで行き着いてしまった魔術士達…など、
理由はそれぞれだがオリジナルとは比較にならない強大な力を持っていることが共通した特徴となっている。

**兎 [#o45a4aca]
エデルガルドの傭兵時代のコードネーム。

**ウテルス計画 [#sc2ae878]
強化魔術師育成計画に付随する計画。
優秀な魔術師を作り出すならまずは優秀な母体から、という優生思想ベースの計画。
人間の生殖活動を利用するのは非効率的で成果もすぐに出ないので、凍結。
第一被験者たるユーのみを残し稼働を停止している。

**ヴィクティム [#f4ea68b8]
 心身ともに健全な人間が、ある日を境に突然化物に変異してしまった状態のこと。
 《次世代技術》(IMHT)による副産物といわれているが、未だ原因と治療法は不明のままである。
 近現代の日本では特に発症例が多く、社会的な問題となっている。(『Deep One』ゲーム内Tips「犠牲者(ヴィクティム)」より)

ウェンティゴ病の患者。V化生物と呼ばれる怪物。人間がマナを過剰に取り込んだことで怪物になった姿の総称。原作では「V1」とも呼称される。
魔術と縁のない一般の世界でも認知されており、日本では『近現代文化史』というヴィクティムにも絡む科目が高校の授業に存在するほど。
次世代技術((魔道の分野など、これまで表に出ることのなかった学問や技術の成果と、既存の科学技術を融合させて生まれたテクノロジーの総称))との関連がある…という噂があるが実体は不明。
動物が発症した場合は「V2」「ヴィシャス」と呼称されるが、こちらはあまり一般的な例ではなく世間的な知名度は低い。

今のところルルイエ及び幻夢境には登場せず、ヴィクティムの殲滅に血道を上げる防疫修道会の存在や、
&color(Black,Black){生前の死因に};ヴィクティムが絡んでいることが仄めかされている&color(Black,Black){ヴィー};など間接的な関わりに留まって''いた。''

#region(通常クエスト第2部第1章のネタバレ注意,close)

第2部1章にてハエレシスの棺槨がルルイエを襲撃した際に&ruby(ヴァイル){穢れの種子};と呼ばれるものを持ち込んでおり、
これを利用してルルイエ内に居た人間を使い人造ヴィクティムを生成している。
さらに穢れの種子と人造ヴィクティムはダフネによって幻夢境にも持ち込まれており、
ナコト原書の力を合わさったことで&ruby(ヴィジョン){虚像};ともヴィクティムとも異なる怪物、''ヴァリアント''が生み出された。
恐らく英語のvariant(異なる・相違した)が由来か。 ※valiantだと勇敢・勇ましいという意味になる。

#endregion
**虚像(ヴィジョン) [#kf03c5c1]
 幻夢境の内部に出現する敵性存在。ナコト原書が人を模して作ろうとした失敗作といわれているが、その真偽は定かではない。(TIPSより)

 「虚像とはナコト原書が作り出した人の心の模造品であり、出来損ないだ。足りぬものを求めるという本能しかない」
 「おなじ幻夢境に起源をもつ存在と言えど、失想者は意思を持つ。それを持てなかったあれらにとっては、よほど眩しく見えるらしい」(通常クエスト3章EXエリア-ヴィーより)

「きょぞう」と読まれることもあるほか、「エネミー」名義で登場することも。&color(Silver){要はやられ役である。};
幻夢境に出現する謎の存在で、基本的には想索者や失想者とは敵対関係にあり遭遇すると襲いかかってくる。
ノルン・ナルヴィノートは虚像を操ることも出来るが、あくまで一部でありすべての虚像を支配下におけるわけではない。

道中雑に倒されることも多い一方、時には強力な個体も出現し、
間の抜けた展開から出てきたものの破壊力は本物とホリィに評され、弾幕を展開しながら暴れまわるノルンの置き土産である%%超絶丸%%「[[戦輪鋼渦>イベント09_塵渦狂う青銅の叡戦]]」、
何故か相手にメイド服を着せる光を放ち、仕事をサボってると襲ってくる…と書くと頭のおかしい輩だがその流れで記憶まで奪っていく危険な虚像「[[隷迫主亡>イベント21_奉尽に蓋覆する矜心]]」、
致命的なまでの相性の悪さからノルンですら匙を投げた難敵%%にしてその降臨戦の強烈な難易度から数多のプレイヤーも阿鼻叫喚となった問題児%%「[[判窮縋鼠>イベント24_過迷判照せし曙光]]」、
災いの元と見なした対象に対し執拗なまでの苛烈さで攻撃を行い、対象が自罰的な感情を抱くほど強さが増す特性を持つ「[[駆邪焚灼>イベント27_信欺糾い截す慶春]]」、
奇門遁甲を操り莉瀬に魔力の放出を封じる呪いを仕掛けた上に認識阻害の術式によりカティアやクィンシーを翻弄した「[[撓天六壬>イベント37_春立ち廻る剋蓬星]]」といった難敵達も。

なお、感情がないとされる割には時々妙に人間臭い虚像も存在し、
モテない男達の嫉妬の心が生み出したとされるやたらマッチョな学生服スタイルが劇中でもキモいと評判で、両手に花を地で行く主人公を集中的に狙う虚像、
[[屈辱を負わされた相手>ジゼル[甘白の返贈]]]に報復したいけど''強すぎて敵わない''ので[[髪色が似てる想索者>ルイーズ[想い包む寧日]]]で鬱憤晴らしを画策し、当の本人にそれを指摘されると露骨に動揺する虚像、
幼女化させられたパトリシアと何故か一緒に物陰に隠れ、当人にバレた途端ノリノリになって3体がかりで襲いかかる大人げない虚像といった珍妙な連中も確認されている。

**ウェンティゴ病 [#h5bf2c0f]
劇症型マナ過敏症候群の通称。
生身の身体は高濃度の魔素に曝され、魔素を過剰に取り込むと怪物に変異することがあり、幻夢境の外(通常の世界)でも発症、変異が起きる。
この怪物をヴィクティムと呼び、危険生物として扱われる。ウィルス性ゾンビ映画のゾンビのようなものか。
基本的には理性のない、破壊と殺戮を好む怪物のようである。

**悲狂戮葬(エツァル・アントラム) [#tfb0712a]
 「あなたの……あなたたちの積み重ねてきた思い出を、記憶を、一度壊すわ」
 「そして、与えてあげる……唯一の愛を」
 「――これまでのあなたのは違う(ハガラズ)、心の底に植え付ける(エイワズ)、この愛を(ギュフ)」
 (イベント『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅰ』より)

[[サーシャ・オドネル>サーシャ[咎責む憐鎖]]]が所有する&ruby(オールドワン){魔導書};。霊質は静物型であるとソーカは過去に聞かされていたが実は''傀儡型''。
ソーカに嘘をついていたのかサーシャすら把握していなかったのかは今のところ不明。
本来サーシャでは悲狂戮葬の起動すらままならなかったが[[メチル・メルキュリィ>メチル[厭嘆治切]]]の措置により強引に適合を果たしている。

変化を司るエイワズ、愛を司るギュフ、破壊を司るハガラズのルーンが刻まれた3つの宝珠から構成されており、これらのルーンの組み合わせにより対象の精神操作を行う。
ただし何もない状態からいきなり仕掛けることは出来ないようで、[[別の世界の記憶を利用したり>亜紗花[幽炎の亡情]]]、[[予め仕込みを済ませておく>ソーカ[愛縛の裂蒼]]]など何かしらの事前準備は必要な模様。
またその性質上宝珠ごとに発揮する力に偏りがあり劇中ではこの点をソーカに突かれて攻撃などにも関わるハガラズの宝珠をナコト写本(青椿)により封じられ機能不全に追い込まれた。

//
#region(おまけ。劇中で使用された詠唱一覧),close)
「――あなたの&ruby(ギュフ){愛};は、&ruby(ハガラズ){砕けて};、&ruby(エイワズ){憎悪へと変わる};」(玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅰ)
「――&ruby(ハガラズ){これまでのあなたのは違う};、&ruby(エイワズ){心の底に植え付ける};、&ruby(ギュフ){この愛を};」(同上)
「&ruby(ギュフ){あなたにとっての愛};、&ruby(エイワズ){それは私に捧げる};、&ruby(ハガラズ){それだけのもの};」(同上)

「っ、&ruby(エイワズ){狂え};! &ruby(ギュフ){その愛で};&ruby(ハガラズ){全てを焼きなさい};!」(玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅱ)
「ッ、&ruby(ハガラズ){砕け};!」(同上)
&ruby(ギュフ){この悲しみを};。
&ruby(エイワズ){復讐で塗りつぶして};。
&ruby(ハガラズ){すべて、こわして};。(同上)

「&ruby(ギュフ){あなたの愛は};、&ruby(エイワズ){怒りであるべきよ};」(玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅲ)

「&ruby(エイワズ){ぶくぶくに太るまで};&ruby(ギュフ){甘いものを食べ続けなさいよ};、&ruby(ハガラズ){このバカ};――!」
(サーシャ ルームエピソード「秋柄の壁紙」)
#endregion

さらにソーカによれば幻を生成する能力もあるほか、ダフネは幻夢境の一領域程度なら干渉出来る可能性があると語り、
実際に『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅱ』では実際に(無限書架と思われる)領域1つを支配してみせた上に続く『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅲ』では垂れ流し状態の高濃度の魔力によって領域に穴を開けてしまったほど。
それほどまでの異常な出力はひとえに傀儡型の性質…通常「使用者が魔導書を使う」関係が逆転し「魔導書が使用者を操る」ことで''使用者の目的を果たすため使用者の命を削ってまで高出力を引き出してしまった''のが原因である。
さらにその目的すら(発端こそサーシャによるものだが)魔導書によって捻じ曲げられていた節がありダナもその点を指摘している。

領域一つを丸々支配下におけるほどの強烈な性能故に代償も尋常ではなく、サーシャは常に記憶を削られ続けている。
ただしイベント『[[山粧う佳辰秋麗>イベント194_山粧う佳辰秋麗]]』におけるノルンの言によればこの代償は元々あったものではなくサーシャが無理やり適合したことで生じたものらしく、
ノルンはこれを''「魔導書相手の負債」''と表現している。同時に「真っ先に命を奪わない悲狂戮葬は随分と優しい部類じゃないかな」ともコメントしている。

ちなみに悲狂戮葬がサーシャの手に渡った経緯は『[[侈情に決す患難抹恕>イベント187_侈情に決す患難抹恕]]』にて描かれており、
元々はメチルの祖父の研究成果を盗んだ魔術師達が所有していたもので成果を回収するために襲撃したメチルらによって一緒に持ち出されたもの。

**魔導書(オールドワン) [#p70e1f88]
 人に依り人に憑き、時に人に叡智と力を、時に人を破滅へと導く超常の存在。
 適合者に魂のエネルギーを要求するかわりに、人知では再現不可能な固有能力を貸与する、一種の共生体。
 エネルギーの埋蔵量により《定常遷移・七位流転図(メビウスリンク・セプタグラム)》に従って霊質を推移させる性質をもつ。
 (『Deep One』Official Website内「Glossary」より)

 「……あまり、変な興味は持たない方がいいわよ」
 「魔導書なんてものは、本来、人が関わっていいような物じゃない。人知を超えた異物なのだから……」
 (イリーナ[魔術士]カードエピソード「左目の魔導書」より)

[[「まどうしょ」>用語集#s3cfeb4e]]とも呼ばれる。
現在作中に登場しているのは『ナコト原書』と[[ジゼル・ボードウィン>ジゼル[心蝕する光輝]]]の『クラウソラス』、[[イリーナ・イリザロヴァ>イリーナ[復讐を誓う瞳]]]の『フォカロル』、[[マルタ・タラスク>マルタ[連離の幼星]]]の『&ruby(クロワ・デ・ネルルク){黒森の祈り};』、[[サーシャ・オドネル>サーシャ[咎責む憐鎖]]]の『&ruby(エツァル・アントラム){悲狂戮葬};』の5つ。
強大な力を有する代物であるがゆえに魔導書の使い手というだけで一目置かれることも多い。
特にイリーナは個人の能力としては高い部類ではないにも関わらず、フォカロルの力でたった1人で聖奠教と渡り合っていたほど。

なお、このオールドワンという呼称は歴史が浅いものらしく、本作から数十年前を舞台とした原作『Deep One』にて[[佑姫カスミ>カスミ[DeepOne]]]は
 「なんでも一番じゃなきゃ気が済まない『自称世界代表』のイーグル・サムが、非公式とはいえ『魔導書(オールド・ワン)という統一呼称で呼ぶことを推奨する』なんて国連の席で宣ってくれちゃったんだから」
 「本当だったら、アタシだって魔導書なんてバカバカしい権威主義まみれの名で呼びたくないわよ」
 「しかもなによ魔導書(オールド・ワン)ってネーミングは。神話や宗教に憧れてのオマージュだか知らないけど、クトゥルーは神話じゃなくて通俗文学(ウィアード・テイルズ)でしょうが!」
 「そんな娯楽(モノ)と純然たる学術をゴッチャにするなんて、これだから娯楽至上の単純試行(マッチョ)な国はキライなのよっ」
 (『Deep One』 六日目フローチャート「斎宮の業」より)
と背景事情について酷評している。
ちなみに日本において古くは「ご深理さま」「天子の御璽」という呼び方がなされていた。

#region(以下補足、時折言及される魔導書の形態について,close)
魔導書はその形態により受胎型→従者型→自立型→休眠型→静物型→傀儡型→寄生型→受胎型…と7つの状態を流れるように変異させていく。
この流れを図式化したものが上述の&ruby(メビウスリンク・セプタグラム){定常遷移・七位流転図};である。
ただし必ず順番通りに移行するわけではなく必要に応じて途中の形態を飛ばす事例も確認されている。

''・受胎型(コンセプション)''
魔導書の基本となる形態。胎内回帰タイプ。書簡体と呼ばれる女性が受胎する。
使い手と所有者が別という関係上七形態の中で最も高い出力を確保できる形態だがその分起動に手間がかかるのが難点。
…なのだが、タラスク家はこの難点を常時起動状態にしておくというとんでもない方法で踏み倒した。

本作における該当する魔導書は&ruby(クロワ・デ・ネルルク){黒森の祈り};。他にも原作では[[比奈森沙耶>沙耶[DeepOne]]]が明鏡止水の書簡体である。

''・従者型(ミニオン)''
魔導書が使い魔のように固有の形態を持って行動する形態。生物模倣タイプ
最低限の燃費で使い手とは別行動を取るなど柔軟が動きが可能で、言語による意思疎通が出来ることが多い。

本作における該当する魔導書はなし。原作では佑姫カスミが黒猫型の&ruby(フェアリー・テイル){妖精の書};を使役している…のだがコラボイベントでは分断される憂き目に。

''・自立型(オートマトン)''
魔導書自らが意思をもって活動する形態。自律行動タイプ
全形態の中で唯一人間を必要としない状態で、基本的に活動する際のエネルギーは受胎型や従者型だった時代に蓄えていたものを利用している。
人間としての容姿を取ることが多く、その姿や在り方は過去の書簡体だった女性のものを引き継ぐことが多いとされている。

本作における該当する魔導書は明言されていないが恐らく[[クラウソラス(人物)>クラウソラス[傲慢たる光輝]]]
クラウソラスの人間としての立ち振る舞いはボードウィン家の開祖たる魔女の姉とその想い人であった騎士に由来している。

''・休眠型(クリプトビオシス)''
使い手が喪われたり、溜め込んでいた力を使い果たすといった理由から魔導書が活動を停止した状態。活動停止タイプ。
仮死状態のようなもので新たな使い手が現れると再び活動を再開するが、この状態でもなお使い手を選ぶ難物な魔導書も。

該当する魔導書はなし。しいて挙げるならイリーナが強奪する前のフォカロルはこの状態だったと思われる。

''・静物型(イミテーター)''
物理的に使い手と独立はするが自ら活動することはない状態。物体模倣タイプ
魔道書に近い在り方で武具やアクセサリーといった分かりやすい形状を持つ。
最も受動的な形態で魔導書としては扱いやすい一方、使い手の負担が大きいという難点も

本作における該当する魔導書は明言されていないが恐らくクラウソラス(剣)。

''・傀儡型(アンチオイディプス)''
通常とは逆に魔導書が使い手と操る状態。人体憑依タイプ。
魔導書次第では使い手がバッテリー代わりにされることまである危険性の高い状態。
なにかを操作することに長けた魔導書が多い。

本作における該当する魔導書は&ruby(エツァル・アントラム){悲狂戮葬};(ソーカの情報から当初は静物型として扱われていた)。

''・寄生型(パラシティック)''
魔導書が何らかの形で使い手と同化する状態。人体寄生タイプ。
受胎型に次ぐ高い出力を誇るがただでさえ燃費が悪い上にこちらは所有者=使い手のため使い手の負担が大きい。
物理的に同化する場合と精神的に融和する場合がある。

本作における該当する魔導書はフォカロル。フォカロルの場合は物理的な寄生にあたり、イリーナは自身の左目を代償としている。
#endregion

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*か行 [#kako]
**外界系 [#rc3b44b8]
 魂から発せられる霊子エネルギーを、オドへ変換することに長けた者を指す霊質の属性。
 オドを編み上げて外界へと投射し、大気中のマナと反応させることで魔術を発動させるので外界系と言われる。
 (『Deep One』ゲーム内Tips「外界系」より)

魔術士の属性のうちの1つ。ざっくり言えば魔術でなにかを発生させるタイプ。
外界と一口に言っても分類は広く原作においては[[佑姫カスミ>カスミ[DeepOne]]]は炎を放つ投射系、[[斎野九花>九花[DeepOne]]]はテレパシーのような共感系に分類されている。

**影 [#w2450b2d]
 「偽物か……私は絶望の夢。泡沫の存在。そして、あなたが辿る可能性のひとつ……それは偽物と言えるのかしら?」
 (通常クエスト第7章 夢界深境「絶望の虚影」より)

ナコト原書によって呼び出された最悪の可能性を辿った想索者の姿。「絶望の影」とも。
ゲーム上は''異典ユニット''に分類されている。

#region(通常クエスト第7章、および各種異典イベント等のネタバレ注意,close)
メイン第一部7章においてナコト原書の夢のひとつである理解を求める夢により絶望の問いかけと称し
ブリジット、カティア、ダナ、エデルガルドのもとにそれぞれの可能性から呼び出された影が現れ対立することになる。
カティアを除く3組は交戦状態になるも、理解を求める夢らの予想とは裏腹に4人はそれぞれ絶望を受け入れた上で主人公達のもとに合流を果たした。

その後『[[刻亡する黒き黄金Ⅰ>イベント90_刻亡する黒き黄金Ⅰ]]』にて複数の可能性の未来からの干渉により理解を求める夢が呼び出したものではない新たな影が出現。
さらに『[[滅び愛す狂双曲Ⅰ>イベント144_滅び愛す狂双曲Ⅰ]]』ではエデルガルドの影に便乗する形で彼女の世界にいた魔術士が影として姿を表すなど徐々にその数を増やしている。
異典ユニットの例に漏れずいずれもオリジナルより強力な魔術士揃いで、オリジナルが持たない魔導書や魔道書を独自に持つもの、人間を辞め異形の怪物に堕ちたものなども存在している。

現在登場している影は[[ブリジットの影>ブリジット[絶禍双刃]]]、[[カティアの影>カティア[忌血染まる救道]]]、[[ダナの影>ダナ[憎哭凶哮]]]、[[エデルガルドの影>エデルガルド[戦火嚼む迅駛]]]、[[ホリィの影>ホリィ[絶縛の鎖架]]]、[[ジゼルの影>ジゼル[無欠の黄金]]]、[[シルヴィの影>シルヴィ[暗澹の渇望]]]、[[ミルヴァの影>ミルヴァ[絶禍の忌蝶]]]、[[アルマの影>アルマ[破玻璃の愛刹]]]の9名。
また、[[ノルン[災象の魔女]]]は異典ユニットではないものの事実上ノルンの影といえる存在なのだが…

なお共存してからは妹や元従者相手にどう話しかければいいか毎日相談されたりゲームを押し付けて来たかと思ったら翌日記録したスコアを全て塗り替えた上で無自覚に煽られたり、
朝一で身体を渡されたと思いきや二日酔いを押し付けられた上に酒とつまみで阿鼻叫喚の惨状となった部屋の片付けをさせられるなど一部は中々大変な様子である
&color(silver){エデルガルドの影「誰かなんとかしてやれよ、これ」};
&color(silver){カティアの影「憐れですね……」};
#endregion

**可能性の確定 [#y4018e04]

未来から現れた絶望の影達が持つ因果。

#region(各種異典イベント等のネタバレ注意,close)
 「わたしたちは、別の世界から落ちてきた可能性の影。どこかで起こりえた結末」
 「結末は、もう変わらないの」
 「エデルガルド・アインシュタインは、ミルヴァ・リンドマンに負けた。これは、もう不可逆のことだから」
 「エデル……あなたでは、わたしに勝てない。わたしを殺せない。わたしに傷をつけることすら簡単ではないのよ」
 (イベント『滅び愛す狂双曲Ⅰ』より)

 「確定した宿命は世界を渡っても続く。つまりナコト原書の夢――私はお前の天敵だ」
 (イベント『窺覬盈する渇願』より)

未来で起こった結果が由来となり(未来から見て過去になる)現在ではその結果を覆すことが出来ないという現象のこと。要は一種の概念バトルである。
初出は『滅び愛す狂双曲Ⅰ』だが項目名である可能性の確定という単語が登場したのは『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅰ』から。

例えばミルヴァの影は自身がいた未来においてエデルガルドの影を殺害したが、アルマの影により殺害されている。
これによりミルヴァの影はエデルガルドの影を殺す未来が確定しており現在にいるエデルガルドの影はその未来を変えることが出来ない=ミルヴァの影を倒せないという理屈。
この確定による保護の効果は極めて強く無防備なミルヴァの影に対しエデルガルドの影は本気で斬りかかったにも関わらず全く通じず、
キリエと旺華も攻撃を防ぐ素振りすら見せなかったにもかかわらず攻撃を弾いたミルヴァの影を訝しんでいる。

一方ミルヴァの影もまた同じ理屈により未来で自身を殺害したアルマの影に対して有効打を持たない。
しかし『滅び愛す狂双曲Ⅲ』では現在のミルヴァが力を貸したことでアルマの影に対しても攻撃が届くようになった。
このことから可能性の確定は現在を生きる想索者達にはあまり効果がない(後述のノルンの影の件を見るに全くないわけではない?)と思われる。
なお逆にエデルガルドの影の攻撃も通るようになってしまっており、いいとこ取りは出来ない模様。

『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅰ』ではダナの影が別の未来の存在であるブリジットの影、カティアの影、エデルガルドの影に対して優位性を発揮。
当イベントに登場した影は全員が異なる未来から来た存在なのだが、ダナの影の未来が他の影の未来よりも現在の世界に近いことを理由に挙げている。

 「私の絶望は、他の影の連中よりも、ずっと、ずっと、この世界に近い。違った分岐など、ふたつ、みっつ、たったのそれくらい」
 「だからこそ、その分、強く影響を示すのでしょうね」
 「は……よくもまあ、どいつも、こいつも」
 「――私が一度殺したことのある顔ばかり並べたものね」(イベント『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅰ』より)

だがそんなダナの影もまた可能性の確定により自身の未来にて彼女を打ち破った亜紗花とは相性最悪であり、
なんの偶然か同じ未来から漂着していたダナの影の未来における亜紗花の記憶をサーシャが利用したことで操られた亜紗花はダナの影に対する優位性を得ることになる。

『窺覬盈する渇願』では主人公とフラウの願いを受けたテルティアが『滅び愛す狂双曲Ⅱ』にて消滅したノルンの影を一時的に復活させたが、
未練なく消滅したはずの自分を復活させたテルティアに反抗するノルンの影はフラウから逃げるためとっさに転移で逃走しようとする。
この際テルティアが主導権を握る夢の中という状況を意に介さず転移を強行、それをテルティアが止められないことに対して、
ノルンの影は自身の未来にて母体を殺すことによりテルティアの降誕を防いだという経歴から可能性の確定が適用されていることを明かしている。
(ただしノルンの影が優位に立てるのはあくまでテルティアだけの可能性が高く、ペルフェなど他の夢の一片は直接倒したわけではないので可能性の確定の対象外と思われる)
なお転移による逃走自体は自称脇役達による妨害を受けて失敗している。

ちなみに、絶望の影達が初めて登場した通常クエスト第1部7章は影同士が敵対することはなく、
『刻亡する黒き黄金Ⅰ』で登場した影達の場合は彼女たちの未来はブリジット、ジゼル、ホリィら3人がルルイエに合流せず、いずれか2人が死亡しているという特徴からダナの影と他の影ほどの優位を発揮できるほどの差がなかった可能性が高い。
さらに言えばジゼルの影とホリィの影は幻夢境に干渉し騒動を起こした黒幕の影響下にあったことも一因だと思われる。
#endregion

**禁忌 [#ndd4c097]
 魔道の世界において「触れてはいけない」「知ろうとしてはいけない」「試みようとしてはいけない」「語ってはならない」とされる4つの最大禁忌の秘術のこと。
 その中でも生命の∨化は最たるものとして、魔術機関の派閥を問わずタブー視されている。
 (『Deep One』ゲーム内Tips「禁忌の四つ(フォービドゥン・フォー)」より)

主に魔術士が犯してはならないタブーを指す。
具体的に何が禁忌に抵触するのかはいまいち不明瞭だが、最低でも生物のV化にまつわる技術と、薬物や魔術を用いた人体改造、死者の蘇生がこれに抵触している事が言及されている。
人体改造については%%あらゆる方面から疎まれている狂人集団%%防疫修道会ですら看過出来ないらしく、
神敵を討つための道具として[[ある少女>ロゼット[討滅の紅火]]]に非道な肉体強化を施していた防疫修道会所属の魔術師は除名・追放処分を受け討伐命令が下されたほど。

一方それでもなお禁忌に手を染める魔術士もおり、ハエレシスの棺槨はそんな魔術士達の集まる組織として名が知られている。
また、[[&color(Black,Black){シルヴィの影};>シルヴィ[暗澹の渇望]]]も「禁忌と呼ばれるものは、大体踏み越えてきたよ。」と発言しており、
実際にV化制御技術による自己再生能力を披露し、上述の2つの禁忌を犯していることを身をもって証明。

さらにラヴクラフト財団も表向きの体裁としてはともかく禁忌を犯すこと自体には躊躇がなく、人体改造の域にある強化魔術士などを平然と導入している。

**クラウソラス [#d6941a16]
ボードウィン家の当主が代々継承してきた&ruby(オールドワン){魔導書};。現在の所有者は[[ジゼル・ボードウィン>ジゼル[魔術士]]]。
魔術の術式構成に驚異的な補正を加える強大な力を秘める一方で、その反動――あるいは対価として使い手の精神を歪める副作用があり、
使用するたびに使い手の優越感を増幅させ「己こそが誰よりも高くあらねばならない」「他者とは所詮踏み台であり捨て駒」
「全ては自分という光を鮮烈に演出するための飾り」といった思想に汚染された傲慢な性格へと変質させようとする。

現在の使い手であるジゼルはこの副作用により姉のブリジットを押しのけボードウィン家当主を襲位してしまったことがトラウマとなっており、
二度と同じ過ちを繰り返さないためクラウソラスの反動に対し頑なに抵抗している。
しかしこの精神の変質への抵抗にリソースを割かれてしまいジゼルはクラウソラス本来の力を発揮出来ていない。

イベント『[[傲慢を謳う剣を継ぐ者>イベント01_傲慢を謳う剣を継ぐ者]]』ではこの現状を打破するための特殊兵装が登場。
ナコト原書の力を利用してクラウソラスの反動を制御しようという試みは実際途中までは上手く行っていたが、
ゴーレムの暴走騒ぎの中でクラウソラスの外装が破損したことでジゼルは再びクラウソラスの反動に飲まれてしまうことになる。

最近では、傲慢な心の他に性的な欲求も増幅しているのではという風評被害を受けている。(とのフラ4コマより)

イベント『[[刻亡する黒き黄金Ⅰ>イベント90_刻亡する黒き黄金Ⅰ]]』にて、とうとう人の形をとり''[[プレイアブル化>クラウソラス[傲慢たる光輝]]]''した。

**クラウソラス・レプリカ [#a01570cd]

[[ブリジット・ボードウィン>ブリジット[魔術士]]]の持つ&ruby(グリモワール){魔道書};。
その名の通りクラウソラスそっくりの模造品で使い手の感情、特に負の感情を糧にして能力を強化する特性を持つ。

製作者は[[シルヴィ・スオマライネン>シルヴィ[魔術士]]]。当時ボードウィン家を出奔し力を求めていたブリジットは魔道書を作れるという評判からシルヴィに制作を依頼したが、
依頼されたシルヴィは自身の趣向からかクラウソラスの模造品というブリジットへの当てつけとしか思えない代物を提供している。
シルヴィは「最高の一品」と呼んではばからないが、一方のブリジットは「あの忌々しくて悪趣味な金ぴかを真似たものにしてくれなんて、頼んだ覚えはないわ」と酷評している。
&color(Silver){ジゼル「な……あ、悪趣味……」};

#region(シルヴィ[暗澹の渇望]のカードエピソードネタバレ,close)

[[シルヴィ[暗澹の渇望]]]によると、本当にブリジットへの当てつけで、わざとクラウソラスに似た形状に作成した。
理由は「自分から家族の元を離れた彼女が癪に障ったから」。しかしながら、[[ブリジット[絶禍双刃]]]は苦笑いしつつ「自分と同じひねくれものなんだ」と言って受け取っている。(その後にたくさん文句も言ったようでもあるが)
こちらの世界とは異なる世界とはいえ、当時の二人ともまだ外道に堕ちる前であったので、こちら側でも似たような経緯かもしれない。

#endregion

しかし魔道書としての使い勝手はブリジットも否定できないほど良好なため渋々ながらも現在に至るまで使い続けている。~
※上記のようにブリジットは「性能はともかくデザインが気に入らない」と言っているのだが、別カードによって衣装が変われば手持ち武器まで変わる、とのフラにおいて
 ほとんど''唯一人「クラウソラス・レプリカ(デフォルト武器)を持ち続けている」''~
 %%主人公のコスプレ願望%% 幻夢境の影響を跳ねのけ、&color(#ffffff){メイン6~7章においては本物のクラウソラスを使用したこともあったが};&color(#ffffff){、};最後の決め手にはクラウソラス・レプリカを使うなど
「私の武器はこれ」というこだわりを感じさせる。これにはシルヴィも製作者冥利に尽きるであろう。

**調整個体(クラネス) [#le786c72]
強化魔術師として調整された個体

**魔道書(グリモワール) [#h308081f]
人造の&ruby(オールドワン){魔導書};と言える代物。[[「まどうしょ」>用語集#s3cfeb4e]]とも呼ばれる。
主な作中に登場するのは『ナコト写本』、[[ブリジット・ボードウィン>ブリジット[遠い思い出]]]の『クラウソラス・レプリカ』、[[カティア・ブルンツェワ>カティア[誰が為の祈り]]]の「賛奠聖典」(仮称)((カティアの覚醒装備より。作中でこう呼ばれたことはない))、[[タバサ・トワイニング>タバサ[愛に包まれて]]]の「想いを繋ぐ魔道」(仮称)((タバサの覚醒装備より。作中でこう呼ばれたことはない))など。
[[シルヴィ・スオマライネン>シルヴィ[英知への渇望]]]は魔道書を制作出来ることで界隈では有名なほか、タバサの棺型の魔道書も兄の遺骸を用いて自ら作り出したものである。

魔導書ほど危険な代物ではないものの、かといって扱いが容易いわけではなくナコト写本は長らく起動させることすらままならなかった。
基本的に意思を持たないとされている…が、本作には[[例外>アサカ[ナコト写本]]]が登場している。

**黒森の祈り(クロワ・デ・ネルルク) [#dac6f8b9]
[[マルタ・タラスク>マルタ[連離の幼星]]]が使用するタラスク家に伝わる&ruby(オールドワン){魔導書};。
公式で読み間違いがあったため非常に紛らわしいがネルククではなく''ネルルク''。フランス語で「黒い森」を意味する。
魔導書としての霊質は&ruby(コンセプション){受胎型};。
書簡体と呼ばれる母体と実際に運用する使い手に分かれるタイプの魔導書なのだが、
その中でもさらに特殊な''常時起動状態''にあるという性質を持つ。

受胎型魔導書の書簡体は平時は普通の人間であり、魔導書を起動させた時のみ魔導書ごとに相応の形を取るのだが、
常時起動状態という性質上黒森の祈りは人の姿を取ることがない。
これにより受胎型の欠点である起動までに時間が掛かるというリスクを踏み倒している一方、
代償として書簡体は''常に命を削られ続けている。''そして&color(Black,Black){命を使い切ったその先に待つものは使い手を巻き込んだ破滅である。};

余談だが、元々はこのような運用をする魔導書ではなかった可能性が示唆されており、
マルタの両親は昔日本で起こったある魔導書を起動させた実例から着想を得たことが[連離の幼星]のカードエピソードにて語られており、
恐らくその実例とは原作『Deep One』に登場した魔導書『[[&color(Black,Black){天璽旧辞(あまつしるしのふること)};>九花[DeepOne]]]』の一件を指していると思われる。

受胎型の性質ゆえの出力も高く、イベント『幼揺たる童戯に過る未昧』では黒森の祈りによる一撃を防ぐため
魔導書フォカロルを有するイリーナと独自の魔道書を操るタバサが2人がかりで対抗する場面まであったほど。

現在マルタが使用する黒森の祈りは彼女が持つぬいぐるみの中に収められており、その書簡体はマルタの双子の妹。
マルタがたびたび「わたしたち」という言葉を使うのはひとえに双子の妹と二人三脚であることの現れ。
&color(Silver){その割には割と気軽に黒森の祈りをぶっ放す場面が多いが大丈夫なのだろうか…};

主人公の能力の対象なのかマルタが衣装を変えると黒森の祈りも姿を変える。
ルルイエ内ではところどころほつれ気味で目の焦点が合わないクマのぬいぐるみ、幻夢境では化け猫のようなぬいぐるみだが、
衣装が変わるとウサギになったりシロクマになったりネコになったりする。マフラーを巻いたりウェディングドレスを着たり意外とおしゃれさん。
この変化にはマルタも新鮮で楽しいと好印象。妹も同じ気持ちなら嬉しいと信じているが…
&color(Silver){なお[[[静穏なる月夜]>マルタ[静穏なる月夜]]]のカードアニメーションでは結構やんちゃしており割と魔道書ライフをエンジョイしているのでは?という噂も。};

**幻夢境 [#uca943c0]
 ナコト原書の内部に存在する異世界。
 人の心を具現化したとされるさまざまな世界が混在している。
 物語の中で、登場人物たちは自身の心を映し出す世界に立ち向かい、己の弱さを乗り越えることを求められる。(TIPSより)

 「この空間自体が、ナコト原書によって作り出された亜空間で、ちょっとした小物ひとつでも複雑な術式で編み上げられている」
 「それこそ、そこらに転がってる石ころひとつとっても、普通の魔術師なら白目剥くような複雑な術式の成果物ってわけだ」
 「大抵の場合は幻夢境の外に運び出されると構成を維持できなくなって自壊するみたいだが、中には強力な構成力を持っているものもある」
 「ラヴクラフト財団は、そういう幻夢境の中の物品を収集して、研究に回してる……そのおかげで、いろんな成果を上げてるらしいな」
 (エデルガルド[想索者]カードエピソード「意外と……」より)

本作における舞台の一つ。
ナコト原書が作り出した全容不明の異空間で、内部には人の心を元に生み出された『領域』が無数に存在する。
さらにナコト原書が生み出した敵性存在『虚像』や、幻夢境に住まう人とは似て非なる存在『失想者』が住まう。
想索者達はこの果ても知れない世界を踏破して深奥に眠るとされるナコト原書への接触を試みるため幻夢境へと挑む。

幻夢境内部には負荷が存在し、どれだけ優れた魔術士であろうとこの負荷から逃れることは出来ない。
このため幻夢境ではこの負荷に蝕まれた状態で戦いを強いられることになる…のだが、
この負荷を打ち消し、あまつさえ想索者の能力強化へ転換出来る主人公の存在から状況は大きく変わりつつある。
%%変わりすぎて[[カカオ狩りに使われたり>イベント30_双錯する過宿と蕩毒]]、[[花見に使われたり>イベント97_桜香醸す心悔の容受]]と''気軽に行ける観光スポットぐらいに扱われることも。''いいんだか悪いんだか…%%

ナコト原書による力か時折異なる世界と繋がることもある。%%ぶっちゃけてしまえばコラボの理由付けである。%%
なお、それ以外にもイベント『[[刻亡する黒き黄金>イベント90_刻亡する黒き黄金Ⅰ]]』では未確定の未来から現在の時間軸への干渉を受けるという異常事態が発生。
複数の可能性から絶望の未来を辿った影が来訪し想索者達と激突することになる。

**好感度イベント [#q9603ea9]
主にガチャの追加が恒常のイベントに併設される追加要素。
イベントクエストをクリアするごとに得られる好感度ポイントを貯めることで報酬としてスキップチケットと幻夢石の入手、特別ストーリーが解禁される。
該当イベントにてガチャユニット、報酬ユニットで実装された3人を編成してクエストを攻略すると入手出来る好感度ポイントが増加する。

なお、キャラが同一であればどのユニットでも対象となるため、例えば[[ミルヴァ[白倖の旅風]]]、[[パトリシア[蒼茫たる新路]]]、[[七羽[悠々巡る情景]]]の3ユニットが実装された『[[白亜に兆す少女の冀求>イベント104_白亜に兆す少女の冀求]]』における好感度イベントでは、
初期実装分の[[パトリシア[想い縋る過日]]]や七羽の異典版である[[天魔[血月狂刃]]]といった同キャラの別ユニットでも好感度ポイント増加の対象として扱われる。

またアニバーサリーイベントでも実装されるが、こちらは通常クエストHARDのように特殊な装備がドロップする代わりに''特別ストーリーが無い''という仕様となっている。

**ゴーレム [#pef57113]
ルルイエ内で運用されている機械兵器。ゲーム的には主に曜日クエストにおける敵として登場するのが定番。
魔術的な要素も組み込まれているのか、機体腕部に魔法陣らしきものが刻まれている。

丸っこくてどこか愛嬌のある『ゴーレム』、人が乗り込んでいるかのようなシルエットの『強化ゴーレム』、
腕が槍のようになった派手なビジュアルの『プロト・ゴーレム』の3種が存在し、専用の格納庫がある上にかなりの数が存在している模様。
現在は技術者であるシルヴィが調整や修理などを担当。主に訓練のターゲットとして用いられている。
また、ルルイエが封鎖される以前には警備役としても用いられており、プロローグではゼロと主人公の逃亡を妨害するために投入されたことも。

なおちょいちょい暴走騒ぎを起こしており、イベント『[[傲慢を謳う剣を継ぐ者>イベント01_傲慢を謳う剣を継ぐ者]]』では[[検知された異常な魔力反応>亜紗花[焔華の装杖]]]に対し原因排除のための攻撃を開始、
6章EXマルタ編ではリンがうっかり転んでゴーレムに顔型が付く勢いで激突した衝撃で格納されていた一列分のゴーレムが暴走している。

ちなみに具体的な値段は不明だが6章EXマルタ編にてアルマがゴーレムをバラバラに解体してしまった際、
シルヴィは「アルマくんが一生懸命働いて、一年か二年か……それでも全然足りないかな」とコメントしており相当高額であることが伺える。
%%アルマほどではないものの他の想索者割と気軽にボコっているが最悪支払いはボードウィン家がやってくれるのでノーカン。%%

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*さ行 [#saso]

**ジン・ポートマン [#ba24fade]
 「とりあえず、退屈なのは嫌なんだよ。未来にはいろんな可能性がある。中には自分が思いもしなかった結果だってあるはずだ」
 「そういう、自分が思っていた以上の未来を見に行きたい」
 「だってさ、分かりきってる着地点に向かってジャンプするのって楽しいか? それに一生懸命になれるのかよ?」
 (イベント『遠く夢刻む約束』より)

ルルイエに所属していた想索者の1人で現在は故人。
[[パトリシア・ポートマン>パトリシア[想い縋る過日]]]の兄で、[[ダナ・ダレル・道明寺>ダナ[届かぬ指先]]]とはチームを組んでいた間柄。
ちなみに今のところ判明している限りでは唯一となる''名前ありの男性の想索者''でもある。

良くも悪くも生真面目な妹パトリシアとは対照的な型破りな性格。
ダナと初めて会った際にはいきなり尻を触るセクハラから「こんな尻の青いガキがまともに戦えるのか?」と侮辱めいた発言をかますなどメチャクチャな振る舞いを見せた一方、
チームとして初めて想索に赴いた際には虚像に襲われたダナを庇って負傷。帰還後に余計なお節介だと罵倒するダナに対し「次も同じことをする」と言い切り、当時のダナからは呆れられていた。
過去にも同じことをやらかしていたようで、イベント『[[遠く夢刻む約束>イベント88_遠く夢刻む約束]]』では同じチームのアデラ・フォンテーヌにもセクハラして引っぱたかれた過去が明かされている。

幼少の頃から悪ガキと評判の問題児で勉強も嫌がる様から両親からも見限られた一方、義侠心の強い性格で誰かが困っていればすぐに駆けつけたとはパトリシアの弁。
またパトリシアによれば主人公はジンに少し似ているとのこと。''主に軟派な所が。''
一方ジンはパトリシアが自分の同類であると認識しており「そもそも俺の妹なのに、部屋でじっと本を読んでいれば満足、なんて。そんなわけがないんだ」と語っている。

また、「約束をする」ことに非常に臆病な一面も見せる。
今まで自分のために好き勝手生きてきたという自分が他人のために約束を交わすという行為い対し「自分で自分が信用できない」と独白している。
そして同時にそれが言い訳でしかないという思いもあり、[[マリナ・オドネル>マリナ[過ぎし想いの跡]]]からチキンと罵倒された際にはジンも内心かなりダメージを受けていた。
ジンとマリナは当時のダナから見ても分かるほどの相思相愛の仲だったが、こういった背景からそれ以上に関係には中々踏み込めなかった。

ある想索中、多数の虚像に包囲されてしまいチームメンバーで最も若輩だったダナを逃がすためマリナ、レナ、ケイシー、アデラと共に時間稼ぎに徹し、殉死している。
「&color(Black,Black){願わくば、あいつの行く先に俺たちの分まで幸運があるように。俺たちより、あいつを笑顔にできる仲間が増えますように。};」
ジンの最期の願いは、通常クエスト第4章にて巡り巡って無限書架の本の一冊としてパトリシアの手に渡り、彼女を一つの決断へと至らせることになる。

#region(イベント『顧望醸し出す湯の朧』ネタバレ,close)
実は生前、偶然迷い込んだ和風の温泉の領域に入り浸っており、さらにそこで(自我を得てそれほど間もないと思われる)ヴィーと遭遇したことがある。
一度死亡し失想者として再構築されたものの記憶どころか名前すら失ったヴィーは気ままに漂い、誰が何をしようと興味がないとジンと遭遇しても特に気にした様子を見せなかったが、
失くすものがないと語るヴィーの言葉に引っかかりを覚え、どうせ生きるなら楽しくないともったいないとその境遇の美点をヴィーに説き、
これに影響を受けたヴィーはつまらない時間より、楽しみを探すほうがよい……という現在のヴィーへと通じる思想を得ることになる。
ゼノ「ヴィーの性格がどうしてこうなったのか、ずっと不思議だったが、こういうきっかけがあったのか」

また、この領域に残っていた残滓からジンが「神の如き力を持ったカード」の存在に気づき領域内を探し回っていたことが明かされ、
このカードの正体を察した[[約一名>ジゼル[湯上りの果物乳飲]]]の暴走を呼ぶことになる。&color(Gray){そしてカードの正体を知った約一名は感動と落胆で頭のなかがくちゃぐちゃにされた。};
#endregion

#region(イベント『玻璃狂愛に歪輾する終淵Ⅱ』ネタバレ,close)

 「嘘じゃないけど、幻だよ。幻夢境に残った想いと、あの魔導書の力が混ざり合って見せる今だけの幻だ」
 「だから、今はまだ振り向くなよ、パトリシア」
 「お前が次振り向いていいのは……目の前のことにケリをつけてからだ」

魔導書、悲狂戮葬がその出力を限界まで――サーシャの命を使い切る勢いで暴走する中、
それでも鏡写しの自分と言えるサーシャを救おうをするパトリシアの元に幻夢境に残された残滓と幻影を見せる悲狂戮葬の力が合わさり一時の幻として現れ寄り添う。
当イベントで実装されたパトリシア[追雷閃影]のカードイラストはこの場面を描いたもので、パトリシアとジンが背中合わせに立つイラストになっている。
明確に姿を現したわけではないようでノルンは何が起こったのか理解できていない一方、ダナの影は一瞬ながらもジンの気配を感じ取り驚愕した。

全てが終わった後、誰もいない劇場に残されたジンは同じく幻として現れたマリナと共に言葉を交わし、そして――
#endregion

**聖女 [#xfed37e3]

聖奠教のシンボル。信徒達の信仰を集め、世界に救いを齎すために祈りを捧げる。
子を為した後は、幻夢境の想索に赴くのが習わし。

**聖奠教 [#obf6afde]
 ナコト原書を信奉する宗教組織。
 魔術界隈だけでなく、魔術と関わらない表向きの社会でも多くの信徒を擁している。
 ナコト原書に祈りが届けば救いが齎されるという教義のもと、信徒たちは日々祈りを捧げている。(TIPSより)

 「けれど私は信じたいのです……人は、弱いものだから。大きな力の加護があれば、世界はきっと、もっと幸福なものになる」
 「ナコト原書こそが、そんな祝福された明日へと続く可能性なのだと」
 (通常クエスト第1部第2章 天硝聖堂「貴く美しきもの」より)

東欧方面に根を張る魔術組織。表向きには宗教団体として知られており、ナコト原書祈りを捧げ信仰することでより輝かしい、素晴らしい世界への道が開かれるという教義を掲げている。
成立は五世紀以上前とされており、ナコト原書に関わる組織としては最古とはカティアの弁(カティア[はじまりの絆]カードエピソード「聖奠教について」より)
関係者は[[カティア・ブルンツェワ>カティア[誰が為の祈り]]]、[[イリーナ・イリザロヴァ>イリーナ[復讐を誓う瞳]]]、[[ジャミラ・ジブリール>ジャミラ[虚飾の信仰]]]、[[&color(Black,Black){ベアトリーサ};>ベアトリーサ[昔日の悔悟]]]、[[ラズルーカ・ブルンツェワ>ラズルーカ[揺蕩いの夢謡い]]]
なおそういった組織としての在り方ゆえかナコト原書を求めるため聖女や魔術の素養がある信徒達を定期的に幻夢境へ送り込み、ナコト原書の想索をさせていた。
ただし、聖奠教の魔術式による想索は一方通行であり、想索から戻ってきたものは過去1人もいない。
しかしラヴクラフト財団が幻夢境からの行き来を可能とする境門を完成させたことで状況が一変してしまい、
ナコト原書を狙うライバル関係と言える財団と長らく折り合いが悪かった聖奠教も境門の完成以降は財団に迎合する路線へとシフトせざるを得なくなっている。

#region(聖奠教という組織の実態,close)
 「ズバリ、聖女っていう宗教装置を上手いこと使い潰しつつ教徒から搾取を繰り返すタチの悪いカルト教団」
 (イベント『繚乱の花踊る耀日』より)

 「あなたの故郷で病が流行った時、あなたのもとに聖奠教の聖女が訪れた。そして、聖女の祈りによって、死に瀕したものが救われた」
 「ねえ……そんな都合のいい話ってある?」
  (中略)
 「あなたの死病は聖奠教のマッチポンプで、カティアの祈りが届いたから治ったわけじゃない! そんなの、最初から脚本通りだったのよ!」
 (イベント『夢謡う始まりの聖女Ⅱ』より)

その実態は非常に悪辣なもので、名うての情報屋であるリィン・アルビテルは『[[繚乱の花踊る耀日>イベント107_繚乱の花踊る耀日]]』にて''カルト教団''とまで言い切っている。
わかりやすいところでは幼い頃死病に侵されたところ聖女によって救われたジャミラはその全てが仕組まれたものであったことがイリーナによって暴露されており、
ジャミラもまた舞巫女として聖奠教の暗部に身を置き、裏切り者や敵対者の暗殺の仕事を担っていたこともあり''自身の身に起きた奇跡が仕組まれたものであったことは既に承知の上である。''

組織のルーツもまた非常にきな臭いもので、前身となる集団ではナコト原書ではなく夢見人の姉弟を「神の子」「奇跡の存在」として祭り上げていたが、
その肝心の夢見人すらも傀儡として利用するために後継となる娘を残し姉弟の謀殺を図る有様。
しかし、その野心を見抜いていた弟が死の間際まで自分達の夢見人の力の特性を伏せていたことで姉の殺害が出来なくなり、
さらに残る[[姉>ラズルーカ[揺蕩いの夢謡い]]]が現実を憂い幻夢境に身を投げたことで彼らの目論みは破綻してしまった。

#endregion

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*た行 [#tato]
**タイプV(タイプヴェナティオ) [#z2400a7b]
 亜紗花「なに、この魔術の威力……」
 ざくろ「だから言ったでしょう。アイカの心配はいらないと」
 ざくろ「これが、クラネスの完成形……あらゆる戦闘技術も、魔術も、魔道書(ナコト写本)の扱いですら完璧な、タイプ∨」
 (通常クエスト第2部第1章 魔月銀朽「因果に咲く花」より)

該当者は[[アイカ・ヴェナティオ>アイカ[白亜の花]]]、[[ソーカ・ヴェナティオ>ソーカ[哀祈の花]]]。

強化魔術士の中でもさらに特別な魔術士。
先天的な調整を受けたデザイン・チャイルドであることが仄めかされているが詳細は不明。
なお、禁忌にも絡む情報漏洩を防ぐためアイカの心臓に"首輪"と称される爆弾が仕掛けられているなど、その扱いはおおよそ人道とは縁遠いものである。
ラヴクラフト財団による強化魔術士計画にて生み出された後期型強化魔術士。
後天的な調整が中心だった初期型や中期型と異なり先天的な調整が施されたデザインベビーであることが仄めかされているが詳細は不明。
調整の結果か魔術士としては非常に高い戦闘能力を誇り、単純なスペックでは同じ強化魔術師であるざくろをも上回る。
さらに強引に刷り込まれる形で高い学力も有している。%%あと金魚すくいなんかも上手いし体質が最適化されているので[[誰か>サーシャ[咎責む憐鎖]]]と違ってプニらない。%%

なお、禁忌にも絡む情報漏洩を防ぐためアイカとソーカの心臓には"首輪"と称される爆弾が仕掛けられているなど、その扱いはおおよそ人道とは縁遠いものであり、
何らかの理由により強引な成長を行ったアイカとソーカの寿命はわずかしか残されていない。

#region(「彼女たちの宿命は、全部、お前が押し付けた理不尽よ」,close) 
 「どうせ私は、子どもには会えないだろうから、せめて名前を決める権利くらいはもらえないかなー」
 「私の決めた名前がついていたら……少しは、一緒にいられるような気がするし」
 「たしか遺伝子上のお母さんの名前は……ん、そこから一文字貰うのがいいかもねー」
 「花、かぁ……綺麗に咲く花みたいな子になって欲しいし、この字がいいかなー」
 (イベント「巡り継ぐ花蕾の揺籃」より)

 「財団はあなたの因子を抽出し、他者に投与することで人工的にナコト写本の適合者――A(アルファ)ファクターを生み出すことに成功した」
 「もっとも、無理に身体をあなたに合わせているわけだから、肉体の損傷や消耗は尋常なものではない」
 「私もざくろも、あと何ヶ月もつものかしらね?多分私の方が早く限界がくるけれど、ざくろも結末は同じよ」
 「そして、アイカとソーカはもっとひどい」
 「無理な形で生み出され、強引に成長させられ……その上で、もはや先には私たちと同程度の命しか残されていない」
 「彼女たちは、あなたをもとに作り出された……あなたがいたせいで、作り出されてしまった」
 「彼女たちの宿命は、全部、お前が押し付けた理不尽よ」
 あるいは――家族、と呼べる関係なのだろうか。少なくとも、亜紗花はもう彼女たちを他人だとは思っていない。
 亜紗花の尊厳を踏みにじって生まれた存在であっても、亜紗花が大切にしたいと願うのなら、それは私にとっても価値ある存在だ。
 (通常クエスト第2部第3章 想映幻座「夢片の玉座」より)

 「おねがい、アイカをたすけてよ――おかあさん」
 (通常クエスト第2部第4章 黒花愛散「愛満ちて落つ」より)

タイプヴェナティオ…先天的なAファクターとしての仕込みの正体は''&color(Red){赤井亜紗花の遺伝子を用い[[ユー>ユー[蕾抱く継籠]]]を代理母として生み出されたデザインベビーである。};''

2部1章の時点から関係者がそれぞれ意味深な言動を見せていたが、外伝イベント『[[巡り継ぐ花蕾の揺籃>イベント118_巡り継ぐ花蕾の揺籃]]』にてソーカとアイカの代理母がユーであることが判明し、
さらにその名前が遺伝子上の母親…亜紗花から取られたものであることが示唆されたことで疑惑が浮上。
その後も(この事実をダフネから聞かされた亜紗花を含め)関係者の口からこの疑惑を補強する話が仄めかされ、
そして2部3章でダフネが亜紗花に聞かせた内容が明かされ、2部4章ラストにおけるソーカの発言によってその関係性が確定した。

ちなみに亜紗花が一時期からルームエピソードなどでやたらアイカ達を気にかけるようになったり、2人が好むオレンジのスイーツを振る舞うようになったのもこれが理由と思われる。
また、2人の好物であるオレンジは代理母となったユーとの共通点でもある。(ユーのルームボイス2より)

イベント『[[迷夜戯る月下妖騒>イベント192_迷夜戯る月下妖騒]]』ではソーカの述懐にてソーカとアイカはタイプヴェナティオを規格化するための試作で、
''替えがきく消耗品である''と明言しており、財団は2人から得たデータを元にして''タイプヴェナティオを量産する''つもりである模様。
#endregion

**想索者(ダイバー) [#b4b0d8e1]
 ナコト原書の内部に存在する『幻夢境』を攻略し、その深奥に眠るとされるナコトの意思との接触をはかる魔術士たちの呼称。
 特に、ルルイエに所属する魔術士たちがこう呼ばれる場合が多い。(TIPSより)

すぐに想索者として活動を行うわけではなくまずは想索者候補生という扱いになり、
ルルイエ到着後にしばらくの訓練を行いその際の成績により正式な想索者へと選抜されるという形になっていた。
なお成績不良の場合はルルイエを去ることになる。

劇中では赤井亜紗花とカティア・ブルンツェワは第62期の想索者候補生となっていた。


**ダナの仲間 [#d7d4ef53]
[[ダナ・ダレル・道明寺>ダナ[届かぬ指先]]]が約4年前、想索者になりたての頃にチームを組んでいた面々。
ダナが「仲間」という言葉を使う時は(文脈にもよるが)暗にこのメンバーを指している場合がある。
&color(Silver){[[アレな病気>ダナ[桜天黒刃]]]を患っていたダナを更生させた偉大な先達であり、ダナに酒の味を教えてしまった戦犯集団でもある。};
ある時虚像の大群の襲撃を受けてしまい、当時最も若輩だったダナを逃がすために他のメンバーが足止めを担い全員が死亡している。

初期からその存在は言及されていたが、初めて名前に言及されたのは[[ダナ[過日想う断刃]]]のSPボイスから。
なおこのSPボイスにて現在のダナは当時のチームメンバーの誰よりも年上になってしまったと独白していることからかなり若い魔術士達によるチームだった模様。

-ジン・ポートマン
一行の中では唯一の男性でリーダー格。単独項目も参照のこと。
&color(Black,Black){エネミー"憧哭に糾する喪切"における};左上の剣使い

-アデラ・フォンテーヌ
穏やかな女性だが酒が入るとケイシーにデレデレになり頭を撫でる癖がある。父親が神父。

-ケイシー・エルヴィウ
アデラの幼馴染でチームのムードメイカー。アデラに頭を撫でられている様子はさながら子犬。チームで唯一の下戸。

-レナ・ケイトラー
マリナとくっつかないジンの態度に呆れている。
いついなくなるか分からないからこそ全力で生きるべきという考えの持ち主。

-マリナ・オドネル
明らかにジンの事が好きな相思相愛の仲。ジンの失礼な発言には暴力で返事する。
外伝イベント『遠く夢刻む約束』にて[[まさかのユニット化>マリナ[過ぎし想いの跡]]]を果たす。
&color(Black,Black){エネミー"憧哭に糾する喪切"における};真上の杖使い

**断章 [#i1545794]
 原典(オリジナル)となる《魔導書》(オールド・ワン)から分化する形で、新たに生まれた魔導書のこと。断章化(フラグメンツ)とも。
 《魔導書》がなんらかの難局に差し掛かった際や、自律的な意思をもって独自の判断で断章化すると言われている。
 原則、断章化した魔導書は原本の能力に近しい力を得ると言われるが、その性能は原典に遠く及ばない場合がほとんど。
 (『Deep One』ゲーム内Tips「断章(だんしょう/フラグメンツ)」より)

現状、本作では該当する断章化した魔導書は登場していないが、[[クラウソラス(人物)>クラウソラス[傲慢たる光輝]]]が自らの存在をクラウソラス(魔導書)からの断章化みたいなものだと表現している。
ちなみに原作では&color(Black,Black){天璽旧辞};から断章化した魔導書として明鏡止水、&ruby(フェアリー・テール){妖精の書};などが登場している。

定義的には異なるがナコト原書が展開する幻夢境の研究成果として生み出された魔道書ナコト写本は人為的に作り出された断章と言えなくもない。
また、本作『Deep One 虚無と夢幻のフラグメント』は原作『Deep One』から生まれた''&ruby(フラグメント){断章};''である。

**治安維持班 [#a7c5c5bb]
無数の魔術士や研究者が滞在するルルイエ内の治安を守るために結成された部隊。
関係者はミリアム・リフラー。現在のルルイエに居る関係者はミリアムのみのため過去回想でもない限り治安維持班と言えば概ねミリアムの事を指す。

海底に作られた閉鎖環境でのトラブルを防ぐため所属する人間は魔術士同士の揉め事を鎮圧可能な実力者が求められ、
必然的に優秀な魔術士で構成された集団という側面を持つ。
そのためかエリート意識が強い一方、想索にも参加せず高圧的な態度が目立つということから他の想索者の評判は悪い。
ただし例外的にミリアムは真摯な対応から想索者からのウケが良かった。

**ディープワン [#bf9660c7]
 生命が魂を損なうことなく、深層に達すること。
 ディープワンとは特定の個体を指す名前ではなく、現象そのものを指す用語である、
 達成深度により、生命体としての強さ、異形化の度合いが異なるが、深層域になればなるほど、この世にあるまじきおぞましい姿と力を有するようになる。
 神話の時代の残り火にして、現行人類の科学や魔術では未だ及ぶことのできない神秘のひとつ。(『Deep One』ゲーム内Tips「ディープワン」より)

原作『Deep One』および本作『Deep One 虚無と夢幻のフラグメント』のタイトルにもなっているワード。
七つの段階があるとされており、瞳の色が炎のように赤くなる&ruby(アッシュール){第一深層};、外骨格が形成される&ruby(ファロール){第三深層};、頭髪が銀糸のように輝く&ruby(ダオロス){第四深層};、ゲーム中のTipsでも詳細不明とされる&ruby(イゴーロナク){第五深層};の存在が明かされている。

ちなみに第三深層のビジュアルのイメージとしては通常クエスト第7章に登場する敵、"悠久に揺蕩う夢片"が近い。

#region(通常クエスト第7章のネタバレ注意,close)
 「神秘にすら届きうる、人の想い」
 「あれこそが――《深淵にて希う者》(ディープワン)」

本作では''&ruby(ディープワン){深淵にて希う者};''とも表記される。

フラウがノルンと共に大術式『母体錬成術式』…ナコト原書の力を行使したことでディープワンの領域に到達。
さらにフラウと主人公が呼び水となり亜紗花、ブリジット、カティア、ダナ、エデルガルドもまた次々と深層に達し、
対峙する"悠久に揺蕩う夢片"に抗うためその力を振るうことになる。

なお、原作における描写や上記Tipsにおける特徴がどれも当てはまらないこと、
さらにフラウの影が「そんなのは浅き者が少し深い場所を覗き込んだくらい」と評していることからディープワンの段階としては第一深層にすら達していない可能性が高い。
しかし、それでもなお"悠久に揺蕩う夢片"へ攻撃を仕掛けるノルンの魔術を見たブリジットが
「なんなのよ、あの魔力の量……あれ一撃で、私の魔力なんて全部もっていかれるわよ」と驚愕するほどの強化の恩恵をもたらしている。

#endregion
**鐘撞き堂(ディオゲネス・ガーデン)'' [#pc90ccee]
**鐘撞き堂(ディオゲネス・ガーデン) [#pc90ccee]
 倫敦に拠点を置く魔術機関のひとつ。十二針(ロイヤル・ウィザード)と呼ばれる者たちを擁し、その勢力は世界でも有数のもの。(TIPSより)

 大英帝国管轄。最大の魔術機関にして魔道の総本山のひとつ。
 世界一の魔術師、魔導師の登録・所属数を誇る。
 魔術、魔道の研鑽と継承の他、魔道書の研究、次世代テクノロジーへの運用なども精力的に行なっている。(『Deep One』ゲーム内Tips「鐘撞き堂」より)

&ruby(ロイヤル・ウィザード){十二針};という時計盤になぞらえた12人の大魔術師を有する世界最大にして最古の魔術結社
関係者は[[ウルスラ・アークハート>ウルスラ[虚飾の栄光]]]、[[ルイーズ・ベレスフォート>ルイーズ[夜巡る累忙]]]、[[ユリアナ・メリアドク>ユリアナ[遠き日々]]]。
ウルスラは個人的な動機から鐘撞き堂を離れ自らルルイエに足を踏み入れたが、ルイーズは鐘撞き堂からの技術交流の名目で派遣されている。
ユリアナは今の所ルルイエには関与しておらず、現状では外伝クエストでの登場に留まっている。
また、原作Deep Oneからコラボイベント『[[現夢に祈ぐ刹那の縁刻>イベント74_現夢に祈ぐ刹那の縁刻]]』にて登場した[[佑姫カスミ>カスミ[DeepOne]]]も在籍している。

想索者としては現在登場しているキャラの中では最長となる約10年というキャリアを持つウルスラだがルイーズとは鐘撞き堂にいた頃からの顔見知り。
当時ルイーズは両親が蒸発した直後だったためウルスラに仕事が欲しいと泣きついたこともある。&color(Silver){なお振られた仕事は割に合わないハードな内容ばかりだった模様。};
そんな間柄ゆえにお互いがお互いの過去を知る関係と言える。
&color(Silver){ウルスラがルイーズに振った仕事は、実はウルスラが依頼の報酬を釣り上げ相場以上だったことが外伝で判明した。なにこのツンデレBBA。};

ルイーズは元々鐘撞き堂に所属する家系だったが、両親の不祥事によりお家取り潰しの憂き目に会い、
抱えた負債の返済のため鐘撞き堂からの雑務を請け負っており、ルルイエへ派遣されたのもその流れから。

余談だが、十二針に列席するのは基本的に貴族階級の者という暗黙の了解があり、
非貴族階級から十二針にまで成り上がったのは歴史上ただ一人、原作『Deep One』に登場したサミュエル・ハーウッドのみとされている。
長らくその候補とされながらも十二針に選ばれることはなかったウルスラが貴族階級の出なのかどうかは今の所不明。

**失想者(デブリ) [#f8fbdf99]
 幻夢境に倒れた人間の残滓が、なんらかの作用で幻夢境内部で再構築された存在。
 もととなった人間の性質をある程度受け継ぐが、人格などはまっさらな状態で生れ落ちる。
 幻夢境の存在であるため、通常、現実世界には出られない。(TIPSより)

 「そして、戻れなくなった人間は幻夢境の負荷にすり潰され、取り込まれる。そうやって散った魂の中に、稀ながら再び形を成すものがあるのだ」
 「それが、失想者……人のような、けれど、幻夢境の性質に染まった人ならざるものというわけだ」
 「テセウスの船……とは少し違うかもしれんが、同じ要素から出来ていても、魂と精神は造り替えられ、決して同じ存在とは呼べない」
 (ゼノ[失想者]カードエピソード「境門と失想者」より)

 失想者は、人間とは違う。
 幻夢境で再構築されたそれは、極論、生物ではないのだ。
 食事をせずとも、眠らずとも、朽ちることはない。だが、そういった刺激や安息を求めなければ、心は枯れる。
 そうして、語り掛けようとも触れようとも身動きひとつとらない木石のようなものと化した者たちを、いくらでも見てきた。
 そもそもが、寿命といった概念も欠損しているのだから、時間への感覚は容易に揺らぎ狂う。そして自己の停滞に続くのだ。
 失想者の結末はそういうものであると、誰も口にはしないが、誰もが理解している。
 そうならないために必要なのは、常に自己を認識すること。刺激を求め、実感を得ること。
 人間ではない失想者には皮肉なことだが――人らしく生きることこそが、最も自己を維持することに必要なのだ。
 (イベント『天魔、月を穿つⅠ』より)

幻夢境に生きる人ならざる存在。虚像とは異なり人とほぼ変わらない姿と明確な自我を持ちコミュニケーションを取ることが出来る。
幻夢境に取り込まれ死した人間の残滓が何らかの要因により再構築されることで生まれる。

該当者は[[ヴィー>ヴィー[華燐の面影]]]、[[ベアトリーサ>ベアトリーサ[昔日の悔悟]]]、[[ゼノ・ナザリ>ゼノ[夢幻の守護者]]]、[[供遠七羽>七羽[赫月葬刃]]]、[[ソファス・アシュテレト>ソファス[隷従の雷鎖]]]、[[ジルヴァラ>ジルヴァラ[銀架の黒翼]]]、[[ギンバネ>ギンバネ[悠穹の翼]]]、[[ティサ>ティサ[忌戦の蝶姫]]]、[[項羽>項羽[幻劫の覇王]]]、[[ラフィン>ラフィン[咎断つ奉贖]]]、[[イリア>イリア[安憩の木洩れ陽]]]。
原因は不明だが動物の耳や翼、悪魔の尻尾のような人外的特徴を持つものが多い(七羽や項羽はこれらの特徴を持たないため全員ではない)
なおソファスはカードストーリーなどにおいて「失想者に限りなく近い」という失想者とは異なる存在であるかのような表現がなされているが、
ホームボイスでは自らのことを失想者と呼んでいるためここに併記する。

失想者として再構築されると概ね人格や記憶は失われてしまうが、ヴィーのように名前まで失ってしまうのは珍しい例とされている。
(なお人格や記憶は完全に無くなったわけではなくバラバラになってしまっただけでゼノはこれを「壊れた本のページを、滅茶苦茶な順番で綴じ直した」と表現している)
一方ベアトリーサはある理由から自身の記憶を(客観的な記録として)おおよそ完璧に保持しているというこれまた珍しい例の失想者である。

外見は人と何ら変わりないものの、人と違い寿命が存在しない。
このため七羽やソファス、ギンバネなどのように数百年もの間生きている失想者も存在する。
ただし不死の存在というわけではないほか、寿命がないからこそ時の流れが曖昧になり、やがて精神的な死へと至る。

幻夢境に産まれた存在ゆえか幻夢境内であれば自由に転移が可能。複数人を連れ立って転移する場合も。
ただし、想索者達が使う帰還術式のように領域の影響により転移に失敗するケースもある。
Tipsにある通り本来幻夢境からは出られないはずなのだが、通常クエスト第4章ラストでは帰還術式に巻き込まれたゼノがルルイエに飛ばされる事態が発生している。
ノルン曰く、幻夢境の存在である失想者にとって現実は毒の海であるが、主人公と共であればルルイエのような境門に近い空間に限り失想者であっても現実に出ることは可能だろうとの事。

また、カードエピソードやルームエピソードでは(外伝勢を除く)失想者の面々がルルイエに滞在している前提で進行している。

#region(通常クエスト第5章のネタバレ注意,close)

もう1人、[[クィンシー>クィンシー[瞳哭の喪導]]]もまた失想者である。
しかもノルン・ナルヴィノートが自らの目的のために生み出したという曰く付きの失想者であり、
さらにノルンの目的における都合からかクィンシーは生前から連続した正確な記憶と人格を保持しているという異例中の異例の失想者となっている。

ちなみに、レアリティRにおける肩書は当初素性を隠すためか想索者となっていたが、ミスだったのかすぐに失想者へと変更されてしまった。
このためガチャで引いてうっかりユニット名を見ると正体がモロバレに。

#endregion
**トヒルの瞳 [#z37bbbb6]

リウビアの一族の女性が代々継承している魔眼。現在は[[エーリカ・リウビア>エーリカ[秋霖映す宿眸]]]がこの魔眼を所有している。

魔眼の出自は古く、大航海時代にリウビアの先祖が新大陸の先住民から簒奪した代物。
このトヒルの眼は使用した対象に成功と栄光をもたらす…という代物なのだが問題はその代償。
使えるのは生涯においてただ一度きりな上に使用者は眼が腐り廃人化、あるいは死亡の末路を辿る。一方対象者はノーリスクという中々に意地の悪い代物。
エーリカはこれを「簒奪した私たちにかけられた呪い」「この奇跡の力は、私たちを深く深く苦しめるためにある」と評している。

一方リウビア家はこの魔眼を使い有力者に繁栄をもたらし、その恩恵に預かることで成功してきた歴史を持つ。
この魔眼を使用させられたエーリカの母は1年間もがき苦しんだ挙げ句ミイラのように成り果てて死亡
姉は拷問を受けた上で無理やり使用させられ廃人化した上、まだ次の娘を産めるかもしれないという下衆な発想から生かされているという有様。
他人の欲望のために自らが破滅させられる事を恐れたエーリカは[[ルイーズ・ベレスフォート>ルイーズ[夜巡る累忙]]]の協力を得て逃亡。
トヒルの眼を欲するであろう財団による庇護に賭けてルルイエへと転がり込んだ。

しかしトヒルの瞳を求められるという立場自体に変化はなく、ルルイエの封鎖とそれに伴うルルイエ在住の人間が幻夢境へ取り込まれる騒動の中、
エーリカは1人幻夢境の中で静かに朽ち果てるのも悪くない…と考えたのだがそうは問屋が卸さなかった。
紆余曲折の末に説得を受け、[[間宮舞夜>舞夜[幻夜舞う胡蝶]]]により''「使用者が望まないままトヒルの瞳を使用した場合、対象者や使用させた者も使用者と同じ呪いを受ける」''という呪いを上書きしたことで保険が掛けられ、エーリカは一先ずの安寧を手にすることになる。

#region(イベント『刻亡する黒き黄金Ⅲ』ネタバレ注意,close)
 「トヒルの瞳の加護を受けた人間は、片目にその色が宿るんだよ」(イベント『刻亡する黒き黄金Ⅲ』より)

イベント『[[刻亡する黒き黄金Ⅲ>イベント101_刻亡する黒き黄金Ⅲ]]』にて誰もが予想しなかった形でこの魔眼の加護を受けた者が登場することになる。
その正体は''[[絶望の未来からやってきたシルヴィ・スオマライネン>シルヴィ[暗澹の渇望]]]''。(以下現在のシルヴィとの区別のため''シルヴィの影''と表記する)

絶望を覆すためあらゆる力を欲したシルヴィの影はトヒルの瞳の力を自らのものにするためにエーリカを残して''リウビアの一族を殲滅。''
そしてルイーズと出会わず諦観に染まっていたエーリカも早々に折れたことでトヒルの瞳の加護を得ることに成功する。
シルヴィの影によれば加護を受けると片目がトヒルの瞳の所持者と同じ色(シルヴィの影の場合はエーリカと同じ紫)になるらしく、
現在のシルヴィが境門の事故により右目が変色したのも、恐らくシルヴィの影が得た加護が幻夢境を経由して現在のシルヴィに影響を及ぼしたためと推測出来る。
なぜそんなことになったのかは不明だが、原因としてはシルヴィの影が未来から現在へ幻夢境に干渉したことがキッカケだと思われる。

瞳の加護を得たシルヴィの影は本人に言わせれば「ツキがいい」状態で、成功率がどれほど低い人体実験でも失敗したことがないという。
前部『[[刻亡する黒き黄金Ⅱ>イベント96_刻亡する黒き黄金Ⅱ]]』にて派手に暴れまわった[[ジゼルの影>ジゼル[無欠の黄金]]]の攻撃すら(そもそも彼女がシルヴィの影の影響下にある事もあって)まともに通らないというほど。

『[[禍惨賭す手博白勝>イベント126_禍惨賭す手博白勝]]』ではブリジットの代役として参戦したシルヴィの影がルーレット対決にてその効力を発揮しており、
莉瀬による吉凶操作の術を受けた上でゼロのストレート・アップ(一点賭け)のオールイン(全額勝負)という普通ならば無謀な勝負を挑み、複数回に渡り的中させ勝利している。
(ルーレットは主に0~36のホイールで構成されたヨーロピアンルーレットと0とは別に00が存在するアメリカンルーレットがある。ゼロを的中させる確率は前者が1/37(約0.027%)、後者が1/38(約0.026%)となる。ストレートアップによる倍率はどちらも36倍)
#endregion

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*な行 [#nano]

**内界系 [#b532d000]
 魂から発せられる霊子エネルギーを、《気》(オーラ)へ変換することに長けた者を指す霊質の属性。
 オーラを練り上げることで自己を内側から強化し外界に干渉するので、内界系と言われる。
 (『Deep One』ゲーム内Tips「内界系」より)

 クィンシー「……敵の攻撃を、はじきましたよね……素手で」
 カティア「魔力は使えないはずじゃ……」
 莉瀬「正確には身体の外に放出できないだけ……だから、私の戦い方的に、実際そこまで支障があるわけじゃないんだよね」
 カティア「莉瀬さんの戦い方って……」
 クィンシー「もしかして……体内での練気に特化した、内界系の……」(イベント『春立ち廻る剋蓬星』より)

魔術士の属性のうちの1つ。ざっくり言えば身体強化して物理で殴るタイプ。

作中で明言されている内界系の魔術士は[[火乃渡莉瀬>莉瀬[陽向く逢春]]]。

**ナコト原書 [#l5c67776]
 人知を超えた『魔導書』の中でもなお特別な存在『七大原書』のひとつ。
 幻夢境という異空間を内包し、そのどこかにある“意志”との接触を多くの魔術士が目指す。
 世界のバランスを一変させるほどの力を持つともいわれている。(TIPSより)

 「我が黄金の輝きを卑下するような言い方になるのは甚だ遺憾ではありますが、私とあれでは同じ魔導書でも格が違いすぎます」
 「人はあれを七大原書と呼ぶそうですが、なるほどと思いますね。そうして別の区分にされるだけの理由があるということです」
 「人間たちの感じるものと私たち魔導書が感じるものは異なるでしょうが、私の目にもあれは怪物に映ります」
 「そんなものに手を出すとか正気を疑うレベルですね。正直、今この瞬間も気が気ではありません」
 (クラウソラス[傲慢たる光輝]カードエピソード「相容れぬもの」より)

魔導書の中でもさらに規格外の代物とされる''"七大原書"''の1つ。
広大な異空間である幻夢境をゼロから構築し、未来や異世界にすら干渉するというまさに人知を超えたナニカ。
このナコト原書を獲得するためラヴクラフト財団は心血を注いでいる。

原書とは言うが本の形を取っているわけではなく、そもそも物質ですらない概念的存在。ノルン曰く「例えるなら箱を満たす霧」「どこにでもあってどこにもない」

#region(通常クエスト第7章のネタバレ注意,close)
 「そう……あなたたちにも分かるように、どう説明したらいいのかな」
 「ナコト原書は、数え切れない夢を見ている。わたしは、その中のひとつに形を与えた存在。人の理解を求める夢」

フラウの姿を模した『フラウの影』としてついに主人公らの前に姿を表した。
だが、それはあくまで無数に存在するナコト原書の"夢"のうちの一つ…ざっくり言えば群体のうちの一個体と言ったところでナコト原書そのものではない。
後のノルンに言わせれば「総体がどれほどかは分からないけれど、多分、指のさきっぽみたいなものさ」とのこと。
ただしその言動や7章の展開から推測するに恐らく母体錬成術式による現実世界への降誕を画策していた首謀者は恐らくこのフラウの影こと『人の理解を求める夢』である。

未知を知るために母体錬成術式の核たる『器』のフラウを巡り主人公らと対立。
死闘の末に人の可能性を垣間見るも全てを有するが故に不足を感じず自己完結しているナコト原書にそれは永遠に理解できないものであるとノルンに指摘される。
自分が変わらなければ分からないと諭すフラウはフラウの影に対し一緒に行こうと提案する。
共に行く先で何が見つかるのかと問う影に対し、それぞれが[[言葉>ブリジット[遠い思い出]]]、[[祈り>カティア[誰が為の祈り]]]、[[絆>ダナ[届かぬ指先]]]、[[幸福>エデルガルド[喪失の記憶]]]、[[ぬくもり>亜紗花[仮初の花]]]――''愛''であると答える。
その答えを確かめるため、フラウの影…人の理解を求める夢は自らを光と変えて主人公に宿り、ルルイエの封鎖を解除したことで騒動は解決へと至った。

 「アタシらは帰ってこれたが、それでも幻夢境は残ってる。いまだにナコト原書を手に入れるっていう財団の命題は残っているわけだ」

しかしナコト原書を獲得出来たわけではなく、主人公の内に宿ったのもあくまでナコト原書の夢の一片。
さらに言えばこの一片はあくまで主人公達を見守るだけの存在であり、ナコト原書獲得に力を貸すような存在ではない。
ナコト原書が展開する幻夢境も今なお健在、その攻略は未だ前途多難である。
#endregion

#region(通常クエスト第2部第1章のネタバレ注意,close)
そうして未知の可能性を知るために主人公らを見守ることになった『人の理解を求める夢』だったが、ハエレシスの棺槨によるルルイエ沈没の危機は流石に看過出来なかった、
この危機に際し幻夢境を閉ざすことで現実と幻夢境の時間を切り離し、さらにフラウと協力してゼロが作り上げた「ゆりかごのルルイエ」を再び構築している。

 ――喪失は取り返さなければならない。
 だから、ねえ……そのために役立ちなさい。
 存在の根源を考えれば、これは当然の道理。
 お前たち写本は、私たちの役に立つべきでしょう?
 私たちのもとに、あれを連れてきなさい。

一方、『人の理解を求める夢』とは異なる新たなナコト原書の夢も騒動の裏で動き出しており、
(『人の理解を求める夢』が欠け落ちたことを指して)「それを、許せない夢が現れた」とその存在を主人公に警告している。

ハエレシスによる襲撃の最中、突如境門に干渉して起動させ、ルルイエ内に居た人間を再び幻夢境へと引きずり込んだ。
その後ダフネと接触し、何らかの約定の元ダフネと協力関係を築き彼女に主人公の身柄を確保することを依頼する代わり、
約定を果たすための力を報酬の前借りとしてダフネに提供している。
#endregion

**ナコト写本 [#hec2c223]

ラヴクラフト財団が幻夢境の想索から得た成果を元に制作した魔道書。
現在の所有者は[[赤井亜紗花>亜紗花[仮初の花]]]。ナコト写本は亜紗花の肉体に融和しており他の魔道書のような固有の形態を持たない。
ちなみに亜紗花の過去回想から待機状態では一輪の赤い薔薇の形を取っていたことが明かされている。
亜紗花の衣装によく薔薇の装飾が用いられるのはこれと関連している可能性がある。

ナコト写本は長らく適合者が現れず、起動実験に参加した被験者の子供たちが次々死亡する惨状だった。
さらに最後の実験参加者となった亜紗花がついに適合に成功した…と思いきや、起動したはずのナコト写本は何の反応も見せず沈黙。
1ヶ月もの間昏睡状態に陥った亜紗花も回復後何の変化も見られる起動実験は失敗したものとして扱われていた。

しかし、昏睡していた亜紗花には伏せられていたが''実験施設にいた人間全員が魂を喰われ死亡している''大惨事が発生していたことが[[亜紗花[仮初の花]]]のカードストーリーで明かされているほか、
幻夢境へのダイブを続けるうち徐々に何らかの反応を見せるようになる。そして…

#region(通常クエスト第5章のネタバレ注意,close)

結論から言えば''起動実験は成功していた。''
そして明確に起動こそしていなかったもののナコト写本による影響は亜紗花の人格を少なからず、しかし確実に侵食している。
彼女が抱えていた「足りない」という漠然とした感覚はオリジナルであるナコト原書を求めるナコト写本の本能であり、
アダルトシーンにて主人公に対して過剰とも言える情動を覚えたのも、主人公がナコト原書に連なる存在であることに対しナコト写本が反応していたため。

さらに、4章にてノルンが無限書架から回収したナコト写本に纏わる記録を亜紗花に閲覧させたことにより欠けていた記憶が蘇る。
亜紗花が接触したことでナコト写本と適合した際、ナコト写本はラヴクラフト財団の施設にいた2000人近い人間の魂を喰らい、
写本の力に耐えきれず崩壊した亜紗花の魂の補強するために用いられた。これが実験施設における死亡事故の真相である。
なお、この際ナコト写本の起動実験阻止のため暗躍していた先代クィンシーも巻き込まれ死亡している事が[[クィンシー[瞳哭の喪導]]]のSPボイスにて示唆されている。

そしてメインストーリー5章にてついにナコト写本が完全なる起動を果たし、「[[アサカ>アサカ[ナコト写本]]]」として一同の前に姿を現すことになる。

人造の魔道書ながらナコト原書に連なる代物だけあってかその性能は規格外。
特にナコト原書の影響下では並の魔導書を上回るされており、幻夢境への干渉能力も(ノルンほどではないとしながらも)非常に高い。

その力は回祁者として覚醒した空狐ですら危険視する代物だが、最大の欠陥として''ナコト写本の出力に亜紗花の身体が耐えられない''という問題を抱えている。
このためアサカは自らの出力には気を使っており、イベントで登場する際は虚像を杖による殴打で片付けることが多い。
#endregion

#region(通常クエスト第2部のネタバレ注意,close)
ナコト写本は亜紗花が所有するもの…''《黒薔薇》''に加え、''さらに4冊が存在している''ことが判明。
《黒薔薇》が起動に失敗したと見なされていたことで封印されていたが、第一部の騒動を経て完全に起動を果たしたことを確認したことで第二部開始の数ヶ月前に封印を解除。
運用を可能とするための手がかりを得た財団はAファクターと呼ばれる特殊な魔術士を作り出す技術を確立させた。
しかし、封印を解除したナコト写本のうち2冊(およびAファクターに関する技術)がハエレシスの棺槨に強奪されてしまうことになる。
以下は新たに登場したナコト写本とその所有者。

-ナコト写本《白桜》(しらざくら)
所有者はアイカ・ヴェナティオ。戦闘時は細剣の形を取る。
-ナコト写本《青椿》(あおつばき)
所有者はソーカ・ヴェナティオ。戦闘時は二振りの剣の形を取る。
-ナコト写本《紅百合》(あけゆり)
所有者はダフネ。戦闘時は形状は杖の形を取る。&color(White){3章にて主人公の手に渡る};。
-ナコト写本《碧睡蓮》(へきすいれん)
所有者は齊條ざくろ。戦闘時は4つの環に覆われた球体の形を取る。
#endregion

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*は行 [#haho]

**母体錬成術式(バース・オブ・イース) [#y8ae75a3]
概念的存在であるナコト原書が自らを現実に降誕させるため幻夢境にて現在進行系で展開している大術式。

#region(通常クエスト第5章のネタバレ注意,close)
その正体は「善意の受容体」と「悪意の受容体」が感じ収集したものを「虚の器」へと注ぎ、器を母体として生れ出づるため人の命の巡りを模して作られた術式。
主人公、ノルン・ナルヴィノート、フラウはこの術式のためにナコト原書によって作られた術式の部品であり、
その素材として想索者として幻夢境に散ったゼロが妊娠していた子供が何らかの形で用いられている。
つまり''主人公とノルンとフラウはゼロから産まれた兄弟姉妹の関係にある''と言える。

さらに言えばゼロもまた母体錬成術式からこぼれたものが形を持った人間でも失想者でもない存在、"現象"であると自らの事を説明している。
プロローグ時点で登場してたゼロはこの時点で既に"現象"の存在で、1章におけるノルンの「本来は生きてるはずのない亡霊」という台詞はこの事を指していた。

だが、術式の完遂には''母体となるフラウがナコト原書の降誕に耐えきれず犠牲になる''ことが前提となっており、
"妹"を守るため、そして"兄"を含めてナコト原書のしがらみから解き放つため暗躍していたのがノルンおよびゼロの一連の行動の真相であり、
術式妨害のため彼女が目をつけた切り札がノルンが偽りの花嫁と呼ぶナコト写本の所有者、赤井亜紗花だった。

ナコト原書から生じたナコト写本を持ち、善意の受容体たる主人公と交流し続けた亜紗花をフラウの代役とし、
さらに自らのナコト原書との繋がりをクィンシーを利用した自害によって切り離し、亜紗花へと繋ぎ直すことで虚の器としてねじ込み、
降誕の失敗…本来の器ではない亜紗花もろとも大術式を、さらにあわよくばナコト原書そのものを含む破壊を狙ったが、
ナコト写本の意思…アサカがノルンの想定よりも遥かに亜紗花の事を尊重していたことで主人公達による状況介入の余地を与えたこと、
そしてフラウが亜紗花とナコト原書との繋がりを自らに繋ぎ直してしまえるほどに「完成」していたことでノルンの計画は破綻してしまう。

なお、何故ナコト原書がわざわざ母体を用意した上での誕生という回りくどい顕現方法を選んだのかは不明だが、
アサカは「人が子を産む時に抱く想い」がナコト原書には理解できず、理解できないものは作れない…
ゆえにそれを理解するために母親を用意するところから始めたのではないかと推測している。
ただしアサカは「ちょっと夢見がちな推測かしら」と付け足しているため、これが真実であるかはナコト原書のみぞ知る。
#endregion

余談だが時折''母胎''錬成術式と表記されることがあるがこれは誤表記。
母体(母親の身体)を作る術式であって母胎(母親の体内)を作るものではない、と覚えると分かりやすい。

**ハエレシスの棺槨(ハエレシスのかんかく) [#k56048ad]

魔術士にとっての禁忌に対し、進んで踏み込んでいく組織、ないしは集団。
実体としてはろくでもない魔術士たちの互助ネットワークとも推測されているが全貌は不明。
作中では単にハエレシスと呼ばれることも。

V化現象を利用した魔術能力の拡張や人為的にヴィクティム作り出す技術などを有しており、その危険性は有名である模様。

#region(通常クエスト第2部第1章のネタバレ注意,close)
メンバーはダフネ、[[ソーカ・ヴェナティオ>ソーカ[哀祈の花]]]、[[サーシャ・オドネル>サーシャ[咎責む憐鎖]]]、[[メチル・メルキュリィ>メチル[厭嘆治切]]]。
第2部から数ヶ月前にラヴクラフト財団の施設を襲撃。この時5冊のナコト写本青椿と紅百合、ならびにAファクターに関する技術を強奪。
さらに第2部第1章にてルルイエを直接強襲。内部に居た職員を人造ヴィクティムへと変貌させながらルルイエを沈没させようとする。
サーシャは1人別の目的のために同行していたが、この襲撃時には果たせず(自ら境門へ飛び込んだかナコト原書によって引きずり込まれたかは不明だが)幻夢境のある領域に潜んでいた。

また、[[シルヴィの影>シルヴィ[暗澹の渇望]]]が未来において力を求めた際に襲撃した「V化制御技術を持つある組織」とはこのハエレシスの事である可能性が高い
#endregion

**暴露弾丸射的 [#j0b6b5d5]
 ジゼル「この射的で使う弾って……今の莉瀬さんみたいに、恥ずかしい思い出と引き換えに、貰える、とかでしょうか……?」
 莉瀬「な、なんじゃそりゃああああああ!」
 莉瀬「先にルール説明してよ!? それなら私、やるなんて言わなかったよ!?」
 (イベント『夏夜騒諍する喧噪』より)

イベント『[[夏夜騒諍する喧噪>イベント58_夏夜騒諍する喧噪]]』にて登場した悪辣な射的ゲームのこと。

縁日を模した領域にある一見するとただの射的の屋台なのだが、なぜかこの屋台には銃はあっても弾がない。
弾は自動的に生成されるのだがこの生成の過程に非常に問題があり、この弾は''銃を撃つ人間の恥ずかしい思い出1つを公開することを代償として''弾を1つ生成する。
そしてこの恥ずかしい思い出は屋台の近くにいる人間に(ほぼ強制的に)映像として見せられることになる。
このルールを知らなかった莉瀬が犠牲者になったほかブリジットとジゼルも公開させられ、最終的にはアルマとタバサまで巻き込まれ77回もの挑戦を必要とした模様。

翌年のイベント『[[燿爛の咲く夏夜>イベント119_燿爛の咲く夏夜]]』でも再登場。暴露弾丸射的という名称はこのイベントから。
おみくじからアタリを引くまでくじに書かれたお題をクリアしないと領域から出られないという縁日領域に閉じ込められた面々の中で
お題として引いてしまったゼノとブリジットが挑戦させられることになる。

さらに翌年のイベント『[[夜天爛花の賑囃子>イベント180_夜天爛花の賑囃子]]』でまたも再登場。
またしても射的の景品にされたクラウソラスが景品されたことで射的の攻略を強いられることになる。
初遭遇だったこと%%と元犠牲者が仲間を増やしたくて忠告を躊躇ったこと%%で亜紗花が犠牲となったほか、
同行していたノルンに加えさらにフラウ、ヴィー、ベアトリーサも巻き込まれることに。

一方アイカは銃に触れても恥ずかしい思い出が公開されず、弾も生成されなかった。
フラウはこれを''「……アイカは、たぶん、弾がつくれないと思う」「この弾は……自分の過去の、はずかしい部分だから」''と説明しており、
恐らく当人の認識において恥ずかしい記憶でなければ弾の生成コストとしては扱われないという仕様である模様。
&color(Silver){なおアイカはそれを良いことに銃を''他人に投げ渡す''という暴挙に出ている。};

**バルティクム騎士団 [#l6545bf3]
東欧を中心に活動している魔術士による組織。
関係者は[[芳乃・イプシロン>芳乃[魔術士]]]。騎士団では大将校という幹部ポジションでルルイエには技術交流のため一時的に出向していた。

そのルーツは古く、元々は十字軍によって排斥された土着信仰に端を発した自警団のような形だったが、
時代とともに組織の規模が大きくなり現在は「人々の安寧を守ること」を大義に掲げる武闘派の組織へと発展した。
そういった背景から騎士団と名乗ってはいるものの一般的な意味での騎士ではない模様。

ヴィクティムを滅ぼすためなら周囲の集落を丸ごと『浄化』してしまう防疫修道会とは長らく敵対関係にあり、
自らもヴィクティムと『浄化』に巻き込まれた芳乃は特に防疫修道会に対し極めて強い敵意を抱いている。

メアリー・ウォーレン魔術傭兵団とは一時期交流があり、戦場と共にすることもあったが団長の交代以降は交流が途切れてしまったという。

**フォカロル [#i077b344]

聖奠教が所有していたが強奪された魔導書。現在の所有者はイリーナ・イリザロヴァ。魔導書の霊質は&ruby(パラシティック){寄生型};。
イリーナは左眼を代償として捧げ、現在フォカロルの本体はイリーナの左眼と同化している。
普段は眼帯で封じており、必要な場合には眼帯を外すことでフォカロルが竜のような怪物の姿で召喚される。

『波唄う平穏の陽夏』にて来歴が語られており、ベアトリーサによれば元々は聖奠教における初代聖女に仕えていた騎士が所有していた魔導書。
この騎士は元々聖女を狙い敵対する立場でありながら聖女の心に触れたことで彼女の騎士となったという異例の経歴の持ち主。
騎士が没して使い手の居なくなったフォカロルだが、誰も起動させることが出来ず後年イリーナによって強奪されるまで聖奠教の宝殿に安置されていた。

件の騎士とイリーナの2人だけがフォカロルを起動出来た理由としてベアトリーサは
「あなたに心から守りたいものがあるからこそ、フォカロルがあなたに応えた」
「一度敵として相対したからこそ伝わるもの、見えるものがあった」と自らの推測を語っている。

なお、その来歴や推測に懐疑的なイリーナに対しベアトリーサは聖奠教の書庫に記録が残っていると確かめてみてはと勧めたが、
聖奠教の書庫はそもそも一定以上の地位を持つ人間しか入れないこと、かつそんな立場にありながら幻夢境に落とされたことを根拠に、
ベアトリーサの正体が&color(Black,Black){過去の聖奠教の聖女};であることを看破した。ただし、&color(Black,Black){ベアトリーサがカティアの先代(=カティアの母親)};であることまではまだ気づいていない。

名前の元ネタはソロモン72柱のうちの一柱である41番目の悪魔からか。
なお人の形を取った[[クラウソラス>クラウソラス[傲慢たる光輝]]]は「あんな姿なのに…」と何かしら感じ取っている様子なので、今後掘り下げされる可能性がある。
**負荷 [#i044563b]
 「負荷というのは、幻夢境を満たすナコト原書の力に対し、人間の器が耐えきれず崩壊していく作用のことよ」
 「多分だけど、ナコト原書には幻夢境に踏み入れた人間を排除しようなんて意図はない」
 「象が地を這う虫を目の敵にして力を振るう?ただの足踏みが偶然、虫を踏み潰してしまうだけ……つまり、そういうこと」
 「幻夢境の負荷とは、人がナコト原書の垂れ流す力に耐えきれなくなっているだけ……それほどまでにナコト原書の力は大きいの」
 (ウルスラ[魔術士]カードエピソード「ダイブのわけ」より)

 「確かに、敵の虚像は大した力を持っていなかったかもしれません。けれど、だとしても私たちは幻夢境ではあまりに無力です」
 「たとえ敵がどれほど弱くても、状況が私たちを追い詰めるんです」
 「普段は気にも留めない疲労、とるに足らない怪我であっても、幻夢境の負荷の中ではどれほどのリスクになるか……」
 (マリナ[過ぎし想いの跡]カードエピソード「せめて隣に」より)

主に幻夢境内で活動する際に想索者にかかる負担を指す。

通常想索者にかかる負荷は尋常ではなく、たった一回のダイブですら旺華曰く「平均的な魔術士なら、だいたい一ヶ月程度の療養期間が必要になる」
「アタシでも、さすがに丸一日は間を開けてたくらいだ」というほど。
単純な疲労だけでなく身体的な異常を併発することもあり、針金のように骨が曲がる、身体から植物のようなものが生える、内蔵が腐るなど壮絶。
ベテランの想索者であるダナもまた「ダイブする度にかかる負荷は心身を蝕み、血を吐く程度ならまだマシなほうでした」
「(主人公が現れる)前は敵と接触することが部隊の半壊を意味していましたから」と語っている。

そしてこれらの負荷の大半を排除出来るのが主人公の力であり、現在のルルイエの想索者達による幻夢境攻略において必要不可欠なものとなっている。
[[ダナ[過日想う断刃]]]のカードエピソードによれば現在の幻夢境の想索進捗は過去数年の成果をあっさり追い越すほどであるらしく、
ルルイエが封鎖される前よりも圧倒的に人手が少ない現状にも関わらずそれだけの成果を叩き出せている辺りその影響力は絶大。

ただし主人公の能力をもってしても完全に負荷を無効化出来るわけではないため、
基本的に想索者は蓄積した負荷を取り除くためある程度持ち回りで想索を担当することになっている。&color(Silver){なおローテーションを無視して勝手に持ち回りを変える事例がそこそこの頻度である模様。};
なお''この持ち回りの人選は誰がどういう基準で決めているのか地味に謎。''
『[[妖灯照らす抱懐の相様>イベント69_妖灯照らす抱懐の相様]]』にてイリーナが「そうやってまた想索のローテーションを崩して、ダナたちが頭を抱えるわけね」と発言しており、
最低でもダナが関与していることが明かされた。&color(Silver){よりにもよって一番最初に名前が挙がったのがダナだったせいか「酒で酔ってる時に決めた」だの「私情で狙い撃ちにしてる」だのと言われることに。};

そして、そういった事情にも関わらず負荷の影響を殆ど受けてないという異常な耐性を持つ想索者も存在している。
メインストーリーによれば主人公のそばにいて、彼からの力を受けたお着換え(幻夢境の衣装)を受けるだけでもかなり負荷は軽減される。逆に主人公の力を受け入れなかったノルンは
ルルイエに帰還直後に緊急手術的に主人公と「体液の交換」が必要になった。&color(#c0c0c0){(後に明かされたノルンの秘密を考えると負荷を感じていたとは演技の可能性が高いが)};
つまりはお着換えも寝室もどちらも拒否したコラボキャラはひどい負荷を感じていてもおかしくないのだが、恋姫無双より後のコラボキャラは負荷を感じている描写はなくなってしまっている。

#region(一部ネタバレ注意,close)

&ruby(バース・オブ・イース){母体錬成術式};の関係者――主人公、ノルン・ナルヴィノート、フラウはその出自の関係から先天的に負荷に対する耐性を有している。
特に主人公は魔術の素養が皆無とされているにも関わらず平然と幻夢境へダイブを繰り返しながらも負荷の影響を受ける描写が存在しない。
また、主人公は明確な二人きりのデート目的で幻夢境にダイブしていることもある(各ユニットのキャラクエより)
&color(#c0c0c0){&color(,#ffffff){事前申告してるかもしれないがダナたちの頭を抱える原因に主人公が関与していることもあるだろう};};

さらに赤井亜紗花も所有するナコト写本による影響か負荷の影響を殆ど受けていないことがメインストーリーにて明言されている。
&color(Silver){なお、その特性をこっそり悪用しソファスのルームエピソードでは[[某温泉の領域>イベント19_顧望醸し出す湯の朧]]に一人で足を伸ばしていた。};

#endregion
**ボードウィン家 [#w8d16264]

英国にて三百年続く歴史を持つ魔術の名門の家系。
その繁栄の歴史は代々当主に受け継がれてきた魔導書『クラウソラス』の力が大きい。
関係者はブリジット・ボードウィン、ジゼル・ボードウィン、ホリィ・ハーグリーブス。

実情は不明だが相当な富豪であることが伺える。
イベント『傲慢を謳う剣を継ぐ者』では破壊したゴーレムの弁償に怯える亜紗花に対しジゼルが万が一の場合は弁償するといい切り、
そもそも個人で払える額なのかと疑問を抱いた亜紗花に対しホリィが「亜紗花様はジゼル様が自由にできる金額を知らない方がよいかと」と告げた辺り
まだ後継者に決まった段階で正式に当主の座をついでいないにも関わらずかなりの金額をジゼルの自由裁量によって動かすことが出来ることが伺える。

ルルイエ建造にあたっては出資を行なったスポンサーに名を連ねており、
成果アピールとしてルルイエ内にてボードウィン家の人間専用の兵装が開発されていたあたり財団にとっても重要なスポンサーである模様。

また、ルイーズはボードウィン家から何度か仕事を依頼されたことがあるが、曰く「毎回毎回びっくりするぐらい無茶ぶりな依頼をされる」とのこと。
&color(Silver){ジゼルは自分の代になったら負担改善を考慮することにした。};

**防疫修道会 [#ic207594]
 フラウ「ぼーえき、しゅーどーかい?」
 タバサ「……関わり合いになりたくない組織で確実に五指に入る狂人集団よ」(イベント『正克を求む贖祓の劫』より)

 タバサ「……お前、防疫修道会って聞いて、なにも感じないわけ?」
 旺華「感じるよ。戦う力もねー連中にまで力の矛先を向ける胸糞悪い連中の集まりだ」(同上)

 カスミ「田舎者にはピンとこないかもしれないけれど、魔術の世界に存在する組織や集団なんて、基本的にはどれもロクなもんじゃないわよ」
 カスミ「防疫修道会なんて、その最たる悪例だわ」
 ロゼット「…………隠していたわけではございませんが、お気付きだったのでございますね」
 カスミ「ドルイドの師から、防疫修道会が使う術式の特徴は教えてもらってたのよ。絶対に関わるな、という言葉と一緒にね」(イベント『現夢に祈ぐ刹那の縁刻』より)

[[芳乃・イプシロン>芳乃[魔術士]]]のカードストーリーで言及されていたがイベント『[[正克を求む贖祓の劫>イベント07_正克を求む贖祓の劫]]』にて本格的に登場する。
関係者は[[ロゼット・サヴィニー>ロゼット[討滅の紅火]]]、[[アーデル・ルイス>アーデル[導祈ぐ温掌]]]。アーデルはロゼットがたびたび話題に出す「司祭様」その人である。
ローマカトリック系の宗教組織らしいが、ほかにも活動しているかどうか詳細は不明。

一応、主以外が人のような存在を生み出すことは罪であるというのが理屈であるようだ。
そのため虚像やヴィクティムを殲滅することを至上命題としている…のだが、
「一度ヴィクティムが発生した以上、その土地でさらにV化生物が発生する可能性がある」
という理屈でヴィクティムを殲滅するためなら周囲の犠牲も関係なく行動し、ヴェンディゴ病の発生地だけではなく、
その周囲の集落もまとめて被害が出ていなくても『浄化』と称して生存者を残さないような殺戮を平然と行う。~
そのほか、査察を受け入れないだけで神敵と認定して敵対してくる事もある模様。

要するに自分たちの信仰にしか目を向けず耳を傾けない狂信者集団。その悪評は魔術にかかわる人間ならいやでも耳にするレベルである。
素行も非常に悪く、過去にルイーズは開口一番に襲われたり、理不尽な難癖をつけられた上に魔術で攻撃され散々暴れた末に騒動の後処理を押し付けられたことがあり、
修道会では希少な穏健派であるアーデルの対応にルイーズは感激した。&color(silver){なお防疫修道会と言っても人格破綻者がデフォルトなわけないわよねと安堵するとアーデルは言葉を濁し話題変えた。};

シンボルマークは&ruby(ペストマスク){黒死の医師};。ロゼットの腰部の飾りや斧にこの意匠が確認出来る。
バルティクム騎士団とは犬猿の仲…というよりほとんど仇敵同士のようである。~
また、その悪名はゲーム本編より数十年前の原作「DeepOne」世界でも知れ渡っているようでロゼットの所持してるペストマスクから
彼女が防疫修道会メンバーであることを察知されて[[カスミ>カスミ[DeepOne]]]からは露骨な嫌悪感を向けられていた。

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*ま行 [#mamo]

**麻雀(マージャン)[#k778271e]
 コンピューターゲームが数多くあるように見受けられるルルイエであるが、かつてのルルイエ職員が麻雀卓を持ち込み、それが倉庫内に放置されていた模様。
 これを持ち出した舞夜はウルスラと主人公での三人勝負を申し込むことになるが… イギリス人であるウルスラに麻雀ができるか?と言う舞夜からの問いかけには
 用語集のアガサ・クリスティの項目にあるように当然できるとウルスラは答えたが、主人公ができるかどうかは考慮してなかった。
 なお、3人打ち(三麻)と言う少々、特殊ルールであるにもかからわず主人公は問題なくゲームができたどころか、ウルスラからの直撃ロンをもってトップの舞夜を抜いて
 トップになるという「三人の点数をある程度揃えていないとできない(舞夜がぶっちぎりトップであった場合は成立しない)」ことをやってのけている。
 主人公はいつ麻雀(それも三麻)ルールをおぼえたのであろうか。

**マギスキル [#t2943c24]
 CQCに英国式古典魔術(オーソドックス)を組み合わせたもので、佑姫カスミの師であるサミュエル・ハーウッドによって編み出された。
 サミュエル・ハーウッド本人に曰く、魔術士にとっては究極(アルテマ)とも言える対人戦闘術であり、
 魔術で強化された肉体から繰り出される格闘術と、その合間に撃ち出される魔術によって相手を翻弄し討ち破る。(『Deep One』ゲーム内Tips「魔戦格闘術」より)

マギスキル。原作『Deep One』では魔戦格闘術と表記されている。
本作ではルイーズ・ベレスフォートが使用する格闘術の一つとして登場。鐘撞き堂に所属している関係上どこかで学ぶ機会があったのだろうか。
イベント『奉尽に蓋覆する矜心』では得物のチェーンソーを弾き飛ばされた…と見せかけて移行した格闘戦の中で使用し、虚像『隷迫主亡』を撃破している。

 リディア「なんで拳が爆発するんだ」
 芳乃「……もはや、素手の方が強くないか?」

**魔術師と魔術士 [#k778271e]
 魔術に対し研究や探求といった道を選んだ者を魔術師。逆に実践や実用を重視する者を魔術士と呼ぶ。
 ルルイエに集まるのは幻夢境を想索するという目的があるため魔術士である場合が多いが、中には魔術師としての側面を持つ者もいる。(TIPSより)

**魔導書と魔道書 [#s3cfeb4e]
 人知を超えた存在である魔導書(オールド・ワン)に対し、人の手で作り出されたものが魔道書(グリモワール)と呼ばれている。
 それぞれ、様々な形状や性質を有している。(TIPSより)

詳しくは[[&ruby(オールドワン){魔導書};>用語集#p70e1f88]]、および[[&ruby(グリモワール){魔道書};>用語集#h308081f]]の項目にて。

**無限書架 [#p92b4caa]
通常クエスト第4章のタイトル、および同章の舞台となった幻夢境内の領域の1つ。
その名の通り膨大な数の本が収められた図書館のような場所。
尋常ではない数の書架に加えて噴水とその中に水没した本棚があるほか、元々あったものかは不明だが劇場のような施設が併設されている。

幻夢境で起きた出来事や幻夢鏡に足を踏み入れた人間達の記憶を収集している領域で、その成立はかなり古い模様。
ただし、どうでもいい情報はすぐに見つかるが、探し求めている情報は絶対に見つけられないという嫌がらせのようなルールがある。
4章ではこの書架を利用しようとする者達が暗躍するほか、偶然居合わせたゼノが書架での騒動に首を突っ込んでいくことになる

ちなみに、この領域の存在は実装当初から存在を示唆されており、SR[[ダナ[断ち切る刃]]]のカードイラストに背景として登場していたり、
SSR[[ダナ[届かぬ指先]]]の背景もこの領域内の劇場を示唆したものである可能性があるほか、
同カードにおけるダナの1つ目の&color(Silver){アダルト};エピソードはこの領域の書架内での一幕と思われる。

また幻夢境の領域では珍しく具体的な距離が描写された領域で、
5章EXのクィンシー編での描写から数kmに及ぶ廊下が存在するうえに、書架のエリアだけで最低でも3.5kmもの広さがあることが分かっている。

#region(通常クエスト第4章のネタバレ注意,close)
 ノルン「そして、望む情報が手に入らないのがこの領域のルールなら、その逆もまた然り、だろう?」

無限書架のもうひとつルール。それは''求めない、望まない記憶の本は導かれるように出現する''というもの。
4章では自身の権限をもってしても引き出せない記憶の本を求めたノルンがこの裏のルールと言える代物を使い、
利害の一致したダナの協力の元に亜紗花が封じていたある記憶の本を引き出したほか、
4章EXパトリシア編ではこの仕様を聞いていたブリジットが近くの本棚からダナが昔の仲間達と過ごしていた過去の記憶を引き当てている。

ブリジットが過去の記憶の本を引き当てた件について、ダナは記憶自体は楽しいものであるとしながらも、
それを失った後悔や悲しみがどうしても付きまとうという意味では望まざる記憶なのだろうと解釈している。

 ダナ「――ただ、ひとつだけ言いたいのですが、いいでしょうか?」
 ブリジット「なによ」
 ダナ「どうしてブリジットさんが手にとったものが、私の記憶だったんですか!?」
 ブリジット「そんなの私に聞かれても、わかるわけがないでしょう」

なお、ノルン自身はこの領域の特性をソファスから教わっており、使い方に関するレクチャーを受けている。
外伝イベント『[[悪意に繋従せし隷雷>イベント60_悪意に繋従せし隷雷]]』にてその経緯が描かれている他、
情報の引き出し方は意外と柔軟な対応が出来るらしく、ノルンは''「私の知り合いのスリーサイズ集。ランキング別まとめ有り」''という本を取り出した。

#endregion

**メアリー・ウォーレン魔術傭兵団 [#n3e30283]
 M.W.WITCHCRAFT MERCENARIES。
 魔術師たちを集めた傭兵の組織。創設者である初代団長であった人物は既に落命しており、現在の団長は二代目。(TIPSより)

関係者は[[エデルガルド・アインシュタイン>エデルガルド[喪失の記憶]]]、[[キリエ・キリハラ>キリエ[過ちを越えて]]]、[[弟橘 旺華>旺華[鬼の咆哮]]]、[[サクラ・オズボーン>サクラ[遠日に想う往景]]]、エリザ。
ただしエデルガルドと旺華はそれぞれの事情から既に退団しており現在も席をおいているのはキリエのみ。サクラは初代団長を努めていたが何者かにより暗殺されている。
去る者追わずといったスタンスのようで退団者は少なくなかったとはキリエの談
キリエは慎重で自分に自信がないほどであるがエデルガルドと旺華がイケイケの性格なので
傭兵団も力押し主体の脳筋集団かとみられそうでもあるが、少なくとも[[初代団長>サクラ[遠日に想う往景]]]が生存していたころは
硬軟・虚実織り交ぜ、政治面でも情報戦でも強い集団であることがわかった。
それでいて「武力をもって争いのない世界を作る」ことを言葉だけでなく実行もしていた。
(自分たち以外の敵対者をすべて滅ぼすと言うのではなく、自分たちの武力をテコとして現地の複数の政治勢力と交渉し
どちらもダメなら『''現地民にとって』''より良い''&color(#ff0000){『新政府』};''を作り上げていたほど)

旺華は退団前は副団長の座にあり、初代団長とは交友があったほか傭兵団設立にも携わった幹部の1人だった。
サクラのカードストーリーおよびイベントシナリオにおいて「副団長のエリザ」「盟友の旺華」と言う記述があるので、サクラ存命時の副団長はエリザであり、これは旺華のカードエピソード(SSR旺華[鬼の咆哮]、「昔話」「喪失」)でも確認出来る。
一方メイン3章EX旺華編ではキリエが旺華を「元副団長」と紹介しており、これはサクラ死亡後にエリザが団長に昇格したことで空座となった副団長に旺華がスライド、その後旺華が退団したため最終役職が副団長になったのだと思われる。
また旺華が所属していた頃はバルティクム騎士団とも接点があり[[芳乃・イプシロン>芳乃[魔術士]]]と旺華が顔見知りになったのもこの頃。

そして[[ルイーズ>ルイーズ[夜巡る累忙]]]の映画みたいな騒動を呼び込む体質に巻き込まれている。(イベント以前からすでに&color(#ff0000){''傭兵団全体に「関わり合いになること非推奨」のルイーズ案件として通達がある''};ほどで
初代団長もエデルガルドもすでにルイーズとは気軽な会話ができるほどの仲だった)
初代団長の没後は方針が変わったのかバルティクム騎士団との交流も途切れ、これを前後して旺華が退団している。
エデルガルドは部隊長で、キリエはエデルガルドと同じ部隊に所属していた。

ちなみに直営の孤児院も有しており、エデルガルドはこの孤児院に預けられていた時期がある。
孤児院が傭兵の育成設備を兼ねてるという話ではなくようで、エデルガルドによれば安全な国の里親に引き取られる子供もいたという。

傭兵団が名を冠している「メアリー・ウォーレン」は17世紀のアメリカにて実際に起こった魔女狩り騒動、セイラム魔女裁判における告発者の少女の1人と同じ名前だが関連性は不明。

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*や行 [#yayo]

**夢見人  [#rec075c3]
 「夢見人とは、また最近はとんと聞かなくなった言葉ですね」
 「確かに想索者という言葉自体、半世紀前にはありませんでしたよね。あの頃は、まだ人間が幻夢境に入る手段は限られてましたから」
 「帰還を考慮しない無茶な術式で強引に幻夢境に落とすか、あるいは幻夢境の出入りが出来る特異体質の夢見人が訪れるかで……」(イベント『永遠を飄流する風肖』より)

外伝イベント[[永遠を飄流する風肖>イベント71_永遠を飄流する風肖]]のギンバネとソファスの会話で登場した幻夢境に''&color(Red){出入り};''が出来る特異体質者。
ソファスによれば帰還を度外視した術式や境門のようなものすら必要とせず自由に幻夢境を行き来できるようだが、
数百年に一度生まれるかどうかというほど希少な体質で前回現れたのは500年前とのこと。
このことから新参の失想者はその存在を把握しておらず、幻夢境の外でも同様ではないかとソファスは推測している。

クトゥルフ神話の原典であるラヴクラフトの著作には、夢見る人ランドルフ・カーターが特異な才能、夢によって時空を越える描写のある作品群
(『未知なるカダスを夢に求めて』(創元推理文庫『ラヴクラフト全集6』所収)など)が存在する。夢見人の呼称はここから想を得たものか。
ちなみにランドルフ・カーターはラヴクラフト自身をモデルとした作中人物との指摘がある。(同文庫解説参照)

#region(イベント『夢謡う始まりの聖女Ⅰ』及び、ユニット『ラズルーカ』ネタバレ注意,close)

イベント『[[夢謡う始まりの聖女Ⅰ>イベント115_夢謡う始まりの聖女Ⅰ]]』にて、限定的ながらも夢見人の能力を持つ[[ラズルーカ>ラズルーカ[揺蕩いの夢謡い]]]が現れる。
彼女単独では、幻夢境に入ることは出来ても戻ってくることができないものの、同じ能力を持つ一族の者(ラズルーカの場合は弟)が目印代わりとなって引き寄せあうことで''幻夢境からの帰還''すら可能となる。
(ラズルーカが幻夢境にいるときは弟が現実側。またはその反対)
そしてラズルーカの弟に娘…つまりラズルーカの姪が産まれ、その子にも夢見人の力が引き継がれたことこそが''聖奠教と聖女の悲劇''の始まりであった。

また、カードエピソードによれば''幻夢境の中では能力が向上する''という主人公による負荷軽減や能力強化に近い特性を自力で有しており、
幻夢境に身を沈め永く眠り続けたことにより幻夢境により強く親和したことで自らの領域を形作り、敵対する(攻撃的な)意思を持つだけでも彼女の領域に侵入することを禁じ、
中にいる者に対してはラズルーカにとって都合よく記憶や認識を書き換えることすら可能。
幻夢境の負荷を感じないどころか(意図しないこととはいえ)、意識を深く沈みこませた仮死状態になることで長い時を老化しないで超えることができると、
もはや生身の人間ではなく長い時を経た失想者や回祁者のようなことまでやってのけている。

なお上述の500年前に現れた前回の夢見人の正体はラズルーカ(もしくはその弟)の事だった模様。(ラズルーカ[はじまりの絆]ボイス「マイページ2」より)
一方で夢見人とはラズルーカとその弟だけを指すものではなく、ラズルーカは見たことがないと前置きしながらも過去には同じ系統の力を持った人間がいたらしいことに触れている。
#endregion

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*ら行 [#raro]

**ラヴクラフト財団 [#sc93b8ce]
 海底アーコロジー『ルルイエ』を建造した組織。その目的は七大原書のひとつであるナコト原書を手に入れること。
 目的のためならばあらゆる手段を講じ、現時点で最もナコト原書に近づいているとされている。(TIPSより)

ナコト原書獲得のために活動する組織…なのだが、何故ナコト原書を求めているのか、何故ラヴクラフトの名を冠しているのかなど非常に謎が多い。

ラヴクラフト財団が建造したルルイエを拠点とする本作において最も影響力の大きい組織であるため関係者は多数。
赤井 亜紗花、ダナ・ダレル・道明寺、ノルン・ナルヴィノート、ミリアム・リフラーは財団の孤児院出身。
シルヴィ・スオマライネンは境門開発の中心人物だった研究者夫婦の娘で、&color(black,black){ゼノ・ナザリは生前ラヴクラフト財団の幹部だった。};

素行や経歴に問題があろうとも優秀であればどんな魔術士であろうとも接触・交渉し想索者としてスカウトするなりふり構わなさに定評があり、
魔術士界隈では悪名高い傭兵コンビであるリンドマン姉妹や、狂信カルト集団防疫修道会に所属するロゼット・サヴィニー、出奔の際に一族郎党56人を再起不能の重傷に追い込んだ火乃渡 莉瀬、
さらには実家から逃げ出してきたエーリカ・リウビアのように曰く付きの魔術士でも実力さえあればとりあえずスカウトしてしまう傾向がある。
莉瀬とエーリカはそれぞれ実家から追っ手が送られているが、受け入れ拒否も身柄引き渡しもしていない。ルルイエが事実上の閉鎖環境
であることを考慮しても、財団は魔術の名家に対して強い態度がとれるようだ。

エデルガルド曰く、機械と魔術を複合的に運用する技術に関しては世界でもトップクラス。(エデルガルド[魔術士]SPボイスより)
エデルガルドがよく使用している投影ディスプレイを筆頭に外の世界と比較すると軽く二周りは先を行くと評される技術レベルを有していながら、
それをナコト原書獲得のために惜しみなく注ぎ込むところに財団がいかにナコト原書獲得のために力を入れているのかが伺える。

しかし、それほどまでの力の入れようであるにも関わらず、ナコト原書獲得において強大なアドバンテージであるはずの主人公をルルイエ内に監禁し、
長らく財団内でも極秘のものとして徹底的に秘匿していたという不可解な部分を垣間見せる。
矛盾しているとすら言える財団の方針に関しては古参の想索者であるウルスラも首を傾げており、メインストーリー1章EXウルスラ編にて、
 「わけが分からないわね……ナコト原書を手に入れたい財団からすれば、彼の能力は活用こそすれど、後生大事にしまっておいて、なにになるの?」
 「……あるいは、それよりも、彼が他の何者か、あるいは組織に奪取されることを恐れたのかしら」
とコメントしている。

原作Deep Oneとのコラボイベント『[[現夢に祈ぐ刹那の縁刻>イベント74_現夢に祈ぐ刹那の縁刻]]』にて過去の時代からやって来た[[佑姫カスミ>カスミ[DeepOne]]]は訪れたルルイエを見て、
 「ラヴクラフト財団ね……名前だけは知っていたけど、アタシたちの時代じゃ、なにをしているかも分からない怪しげな組織って印象だったわ」
 「それが、一世紀も経たないうちにこんなものを作るとか、わけがわからない……」
と困惑していた。また、それを聞いたロゼットがルルイエの建造と境門が完成する以前のラヴクラフト財団は封鎖的な体制を敷いていたと補足している。

**回祁者(リヴァート) [#y62baa1c]
 「元々、失想者とは朽ちた人間の残滓を寄り集めたもの、というのは今さら言うまでもないことだがな」
 「再構築された際に人間としての人格や知識までは再生されないが、それはなにも無になったわけではない」
 「壊れた本のページを、滅茶苦茶な順番で綴じ直した――とでもいいか。だから意味は通らず、本来なにを記した本かも理解できん」
 「だがな……時折、なにかのきっかけで、乱れた本のページを正しく直して読み解いてしまう失想者が現れる」
 「そうして、かつての自分を取り戻したのが、回祁者だそうだ」(イベント『天魔、月を穿つⅠ』より)

2021年7月27日開始の異典イベント「天魔、月を穿つI」で登場した用語。
「祁」はゲーム中では「礻阝」(しめすへん+おおざと)と表示されている。
revert:元に戻る/戻す、先祖返りする、などの意味。

#region(イベント『天魔、月を穿つ』シリーズネタバレ注意,close)
該当者はヴィー/[[空狐>空狐[回祁者]]]、供遠 七羽/[[天魔>天魔[血月狂刃]]]。
ヴィーは騒動の渦中に人間時代…『[[火乃渡>ヴィー[火乃渡]]]』としての人格を取り戻してしまったことで精神の均衡が崩れかけるが、
ベアトリーサが『火乃渡』とも交友を結び絆を紡いだこと、そしてアサカによる企みにより亜紗花がヴィーと敵対し窮地を煽ったことで、
「ベアトリーサを害するものを拒絶する」という方向性を得たヴィー"たち"は人間でも失想者でもない回祁者としての第三の人格、空狐を生み出すに至った。

七羽は不完全な形で踏みとどまっている…と本人は認識していたが、『天魔、月を穿つⅡ』にて天魔による作為的な状態だったことが判明。
ヴィーが回祁者としての暴走を克服したことで自らのそれまでの行いが不必要なものだった可能性を目の当たりにし、
さらに天魔に踊らされていた事実に絶望したことで続く『天魔、月を穿つⅢ』にて天魔が自ら主導権を握り七羽と入れ替わる形で一同の前に姿を現した。

『天魔、月を穿つⅢ』にてヴィーが推測した暴走の回避手段は「移譲」か「強奪」という形で回祁者としての力をどちらかが完全に掌握してしまうこと。
ただしどちらも根源は同じであることから双方の力関係は基本的には互角であり、どちらかが掌握するという状況に持ち込むのがそもそも困難。
例外的にヴィーと『火乃渡』は生への執着の無さからお互いがお互いへ移譲しようと譲り合ったせいで逆に自壊の危機に陥ったが、
アサカの目論見もあり回祁者としての独立した人格…空狐の誕生により三者の間で均衡が成立。危ういバランスではあるものの自壊を防ぐことに成功した。

ちなみに生前の記憶や人格を保ったまま失想者になった者はベアトリーサやクィンシーが該当するが、
彼女達では「失ったものを取り戻す」という条件を満たせないのではないかと推測されており、
特にクィンシーの場合は人格も記憶も生前から一貫しているため生前の人格と失想者としての人格が否定し合う状況に陥らない可能性が高い。
#endregion

**ルルイエ [#l3dbcb9e]
 物語の舞台となる海底アーコロジー。
 ラヴクラフト財団によって作り出された魔術と科学の粋を集めた施設であり『幻夢境』との行き来を可能にする装置『境門』が存在する。
 多くの魔術師たちがナコト原書を求め、この水底に集まった。(TIPSより)

職員の研究施設、想索者の訓練施設、メロンなどを栽培する人口農場、等様々な施設が整っている。
ルルイエが海底に存在するのはナコト原書の気配が濃い=ナコト原書に干渉しやすい場所がそこだったため。ルルイエの境門が双方向に出入り可能なのもこれが理由である。

プロローグにてナコト原書によって外部に通じる出入口が全て封鎖されたことで外界から遮断されてしまい、
残された僅かな想索者達は封鎖を解除するために幻夢境を探索しナコト原書を接触せざるを得なくなった。

#region(通常クエスト第6章のネタバレ注意,close)

現在のルルイエは現実世界ではなく、''幻夢境の中に存在している特殊な領域である。''
幻夢境の中でありながら幻夢境特有の負荷が存在しないのはひとえにゼロが作り出した「殻」によって防護された領域であったため。
4章にて現実世界に出ることが出来ないとされている失想者のゼノがルルイエに足を踏み入れる事が出来たのもこれが理由だった。

劇中ではゆりかごとも評されており、第6章のタイトル「逢境揺籠」とはずばりルルイエの事である。
ゆりかごにおける核となる中枢――動力部にはゼロによる守護者が配置されていたが、
ナコト原書による侵食を受けたことで動力炉への道を阻む最後の敵として立ちはだかることになる。

#endregion
#region(通常クエスト第7章のネタバレ注意,close)

ナコト原書(の夢のうちの一つ)との対話に成功したことで封鎖が解除され、一同は無事に現実世界への帰還を果たした。

なおルルイエ封鎖時に幻夢境に呑まれた元々ルルイエにいた人間達がどうなったのかは今の所不明。
ラヴクラフト財団の職員が出入りしているようだが、この職員達は元々いた人間なのか新たに派遣されてきたのかも不明。
また、この現実世界におけるルルイエに失想者が出入りできるのかは未知数となっている。
#endregion
#region(通常クエスト第2部第1章のネタバレ注意,close)

現実世界への帰還を果たしたのもつかの間、ラヴクラフト財団や最初のナコト写本(黒薔薇)の適合者たる亜沙花に恨みを持つ
ダフネ達がルルイエに襲撃をかけたことにより、南極大陸近くの海底に位置する現実世界のルルイエは水圧に耐えかねて
崩壊寸前となってしまう。
ノルンやフラウによって助けられる限りの希望者(恐らくは想索者以外のルルイエ職員)は現実世界のルルイエを脱出している。
現実世界のルルイエを完全崩壊から救う手段及び当面のベースキャンプの確保として、幻夢境にもう一度「ゆりかご」としての
ルルイエをフラウや主人公の中にいるフラウの影(ナコト原書から切り離された一部)の力を使って再構築し、さらには幻夢境と
現実世界の時間の同期を切り離す(幻夢境でどれほど時間が経過しても現実世界の時間は進まない)と言う離れ業をもって対処している。

つまりは、ゲーム本編におけるルルイエが再び幻夢境の中にある設定になったので、幻夢境で得た品々(エロ本からチョコレートまで)を
ルルイエに持ち帰ることや、クィンシーなどの失想者がルルイエ内に個室を持つことの矛盾点は解消された。
#endregion
**ルルイエ制服 [#ef919768]

登場キャラクター達がルルイエ内で着ている服。「始まりの絆」とレアリティNにおける立ち絵がこれに該当する。
ルルイエに滞在していないという設定も相まって仕様上「始まりの絆」が存在しない外伝キャラには現状制服立ち絵が無い。

シルヴィのルームエピソードによれば体調管理用の検知器も仕込まれている模様。

なお、ある程度組み合わせのパターンがあるのかは不明だが制服という体の割には皆それぞれが非常に%%奇抜%%個性的な着こなしをしている。
優等生キャラのミリアムですら上からカーディガンのようなものを着込んでいる(ただし腕章と併せてこれが治安維持班の正装である可能性もある。一応)
女性用はノルンとフラウ、男性用は主人公のもの([[ウルスラ[想日の逢瀬]]]のイラストが非常に分かりやすい)が一般的な制服だと思われる。

**ルーム [#j4287500]

ルルイエにおける各キャラの居室。
キャラの衣装を変更したり、家具購入で購入した家具を設置して模様替えをしたり、ルームエピソードやカードエピソードを見ることができる。
見える範囲では大きめのベッドを置いたら床が狭くなるように感じるが、ルームエピソードでは10人ぐらいが集まって球技大会や雪合戦を
しているので個室どころか小規模な体育館なみのスペースがありそうである。

**霊質 [#oa197f37]
 アルケ・タイプとも。
 人間、魔術、魔導書など、そのものに備わっている霊的な性質の総称。
 人間の場合は魔術的な素養、魔導書であれば7つの属性のことを指し示すことが多い。(『Deep One』ゲーム内Tips「霊質」より)

魔術士の場合であれば大雑把に内界系と外界系、そしてどちらの区分にも属さない特異霊質がある。
原作主人公である斎野尚哉がこの特異霊質の持ち主である((必要可欠の才愚(アルガゼル・コンプレックス)と呼ばれる大雑把に言えば「自分の身体能力を100%発揮出来る才能」「人為的に火事場のバカ力を発現できる能力」。良くも悪くも自身が持ちうる才能を出し切るだけのものである上にこの霊質を熟達すること自体にも労力を割く必要があるあるためカスミは「操縦者だけがプロのカーレースみたいなもの」「そりゃF1クラスの身体能力を発揮できたらスゴイでしょうけど、軽自動車程度の力だったら、どんなに上手く乗りこなしてみせたところで、たかが知れてるってこと」と酷評している))ほか、本作主人公もまた特異霊質であることがプロローグにてゼロの口から明言されている。

&ruby(オールドワン){魔導書};の霊質については該当項目の折りたたみ部分を参照。

**十二針(ロイヤル・ウィザード) [#af58d439]
 大英帝国における《大魔術師(ロイヤル・ウィザード)》の称号。
 十二針とは時計板に擬えられた十二の席次を指しており、その名の通り十二名がこれに該当する。
 盟主と呼ばれる席次長を十二時に置き、その対面にあたる六時が末席となる。
 (『Deep One』ゲーム内Tips「十二針」より)

&ruby(ディオゲネス・ガーデン){鐘撞き堂};に所属する12人の大魔術師のこと。
現状本作には直接の関係者は登場していないがウルスラは長らく十二針の座を目標としているほか、
ジゼル・ボードウィンとユリアナ・メリアドクは次期十二針候補として注目されている。
原作では佑姫カスミの師匠として六時の座のサミュエル・ハーウッドが登場している。
なお、英国以外でも使われる&ruby(ロイヤル・ウィザード){大魔術師};の称号もあるのだが今の所該当する人物が原作、本作共に登場していないため説明は割愛する。

ホリィのルームエピソード「筋トレ器具」にて原作未登場の十二針、&ruby(デア・エクス・マーキナー){機械仕掛けの女神};について言及されている。
鐘撞き堂に縁のない人間には彼女の持つ魔導書である「&ruby(アガートラーム){銀色の篭手};」の字の方が知られているらしく、キリエもこちらで呼んでいる。
ホリィによれば彼女の憧れの従者であるようだがどういう立場の人間なのか詳細は不明。
その後原作の続編である『DeepOne“領界侵犯”』のティザーPVにてそれらしき人物が登場している。%%なおそのPV公開から2年以上音沙汰がなく現在も発売未定。%%

余談だが、十二針に列席するのは基本的に貴族階級の者という暗黙の了解があり、
非貴族階級から十二針にまで成り上がったのは歴史上ただ一人、サミュエル・ハーウッドのみとされている。
長らくその候補とされながらも十二針に選ばれることはなかったウルスラが貴族階級の出なのかどうかは今の所不明。

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*わ行 [#wawo]

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*英字 [#abcde]

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*数字・記号 [#suuki]

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*コメント [#comment]

用語を情報提供していただけますと幸いです。

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TIME:"2024-03-12 (火) 01:23:35" REFERER:"https://tonofura.wikiru.jp/"

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